
乳のタンパク質でアレルゲンとなるカゼイン、乳清タンパクを加水分解し、分子量の小さい、アレルギーリスクを低減した対応ミルクは国内外で使用されていますが、この加水分解乳を摂取した場合においても、アレルギー症状が出現することがあります。
カゼイン加水分解乳、乳清タンパク加水分解乳商品によっても、分子量は異なり、分子量が小さいほどアレルギー症状出現リスクは低くなると考えられていますが、完全に消失するわけではなく、加水分解乳で乳アレルギーを発症した例もあり、「重症感のある場合は、最初からアミノ酸乳とすべき場合もある」(新生児-乳児消化管アレルギー(新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎)診断治療指針 厚生労働省難治性疾患研究班、新生児-乳児アレルギー疾患研究会、日本小児栄養消火器肝臓病学会ワーキンググループ 2016 年1月12日改訂)とも述べられています。
同指針内では、
ニューMA-1、ペプディエットなどの高度加水分解乳は有効であることが多いが、ごく微量の牛乳アレルゲンに反応する児については、不適である。また中等度加水分解乳(MA-mi、ミルフィー、E 赤ちゃんなど)は反応する児が多く、勧められない。
エレンタール P、エレメンタルフォーミュラなどのアミノ酸乳は、ほとんどすべての児において有効と思われる反面、栄養的に不足している成分があり、児の発達成長にとって完全とは言えない。
との記述があります。
また2016年3月8日に公開された新たなレビューにて、1946年~2015年の間におこなわれた37の研究について、インペリアル・カレッジ・ロンドン、イギリスでの小児アレルギー研究者らが精査したところ、加水分解乳にてアレルギー症状出現リスクを低減するという根拠は十分でなく、米国食品医薬品局(FDA)が承認した、加水分解乳を推奨するガイドラインについて改訂が必要であるとの見解を示しています(Hydrolysed formula and risk of allergic or autoimmune disease: systematic review and meta-analysis)。
上記新生児-乳児消化管アレルギー(新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎)診断治療指針内では、加水分解乳の摂取で乳アレルギーを発症し、危険な症状がある場合、禁乳後、成分栄養を開始、その後、乳製品除去した母乳を試す、加水分解乳で乳アレルギーを発症し、危険な症状がない場合、乳製品除去の上、母乳使用する選択の旨、記載があります。
乳タンパク質にアレルギー症状のある乳児において、加水分解程度に依るものの、加水分解乳で症状出現が見られず、アレルギー対応ミルクとして機能する方がいらっしゃる一方、中に加水分解乳により乳アレルギー症状が出現する可能性があることに留意し、症状出現した場合は対応できると望ましいでしょう。
出典・参考:
新生児-乳児消化管アレルギー(新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎)診断治療指針 厚生労働省難治性疾患研究班、新生児-乳児アレルギー疾患研究会、日本小児栄養消火器肝臓病学会ワーキンググループ 2016年1月12日改訂
Hydrolysed formula and risk of allergic or autoimmune disease: systematic review and meta-analysis
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