乾燥する時期は皮膚、鼻腔、呼吸器も乾燥しやすく、刺激を与えやすい時期でもあります。
イギリスのサウサンプトン大学での研究によると、イギリスのワイト島で生まれた18歳の367人からDNAメチル化を測定したところ、92 CpGsのメチル化は出生の季節との関連が見られ、秋に生まれた方は春に生まれた方に比べ湿疹のリスクが増加し、ほかの要因がある可能性はあるが、DNAメチル化は出生時の季節に関連している可能性、出生の季節と湿疹といったアレルギー性疾患との関係性がある可能性があるのではないか、と述べています。
出典・参考:Association of Season of Birth with DNA Methylation and Allergic Disease.2016
アレルギー疾患発症とDNAメチル化
DNAメチル化は、DNA中の塩基の一部にメチル基が足される現象で、DNA配列は変化せず後天的な遺伝子構造の変化になり、環境要因が影響しているとも考えられています。
「個別の遺伝子領域でも、細胞の終末分化過程において特異的にDNAのメチル化、あるいは脱メチル化が誘導されることで適切に遺伝子発現のオン、オフが調節されている」とみられていますが、制御が破綻すると、メタボリックシンドローム、心血管炎症性疾患、癌、そしてアレルギー性疾患発症の要因になる可能性が考えられています。
自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんは、そうでない方と比べ、DNAメチル化を統御する酵素の低下が見られ、T細胞の遺伝子の脱メチル化が広範囲で起きていることが報告されています。
ハーバード大学での研究では、ぜんそく患者さんと、そうでない方の血液(末梢血)のDNAメチル化状態を比較したところ、好酸球の活性化に関わる6つの遺伝子全てにおいて、ぜんそく患者さんのほうが、DNAのメチル化が減少しており、ぜんそく患者さんの中でも、IgEが高い患者さんほど、DNAのメチル化が減少していると報告し、特定の遺伝子のDNAのメチル化状態を調べることで、アレルギーへのかかりやすさがわかるようになるかもしれないと示唆しています。
出典・参考:An epigenome-wide association study of total serum immunoglobulin E concentration.2015
食物アレルギーとDNAメチル化については、これからより明らかになる可能性はありますが、後天的におこるDNAメチル化と脱メチル化のメカニズムが解明され、特定の免疫応答を抑制することができれば、症状出現予防、または発症予防になり得る可能性はあるかもしれません。
出典・参考:東京医科歯科大学 難治疾患研究所 ゲノム応用医学研究部門 分子疫学分野 https://sbsn.tmd.ac.jp/jpn/research/faculty/jpn-022.html
「全身性エリテマトーデス発症における遺伝子メチル化の影響」 関川 巌
ハヤシの王子さま 顆粒 アレルギー特定原材料等27品目不使用
55.5kcal/1包(15g・2皿分)当り
10020
はるか
ハヤシライスの粉末タイプ…