Author クミタスさん
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2016.07.08
シュウ酸塩は様々な植物に含まれ、ほうれん草に含まれることが知られていますが、西洋アサツキ、パセリ、キャッサバ(タピオカ)、アマランサス、さらにスターフルーツに比較的多く含まれているとの報告もあります。
シュウ酸塩が高濃度に含まれるとされる植物
カダバミ科:
・カタバミ属/カタバミ、ミヤカタバミ(ヤマカタバミ、エイザンカタバミ)、コミヤマカタバミ
・ゴレイシ属/スターフルーツ
シュウカイドウ科:シュウカイドウ、タイヨウベゴニア、シキザキベゴニア、キュウコンベゴニア 等
タデ科:
ギシギシ属/ギシギシ、ナガギシギシ、スイバ(スカンポ、ダヤス)、ヒメスイバ
カラダイオウ属/ダイオウ、カラダイオウ、ショクヨウダイオウ
ブドウ科:ツタ、アメリカヅタ
水溶性シュウ酸塩は体内に多く取り込まれると、カルシウム塩と結合し、不溶性シュウ酸カルシウムを生成し、腎臓結石、膀胱結石などの尿路結石の原因となります(結石の主成分は不溶性シュウ酸カルシウムになります)。水溶性シュウ酸塩、不溶性シュウ酸塩は、カルシウムの吸収を阻害し、低カルシウム血症に陥ったり、血流停滞(血流うっ滞)を引き起こすと考えられています。
また、スターフルーツによる中毒症状においては。含有物質のカラムボキシンによる影響が示唆されており、カラムボキシンは、腎機能障害があると、代謝されにくいとの意見もあります。
そのため、腎機能に障害のある方においては、リスク可能性が高まり、以下等の中毒症状が、摂取後30分~出現する可能性があり、死に至ることもあります。
・腎障害
・不整脈(低カルシウム血症に伴う心室細動)
・とまらないしゃっくり、呼吸困難、肺水腫
・悪心、おう吐、下痢、腹痛
・肝障害
・睡眠障害、意識障害、皮膚の感覚障害、無力症、痙攣、昏睡、脳障害
また、カラムボキシンは薬剤との相互作用がある可能性も示唆されています。
スターフルーツを空腹時に摂取すると、カラムボキシンによる影響リスクが高まるとの意見があります。
含有量程度、製造方法にも依りますが、スターフルーツをジュースで摂取する場合は、多く摂取している場合がありますのでご留意ください。
野菜の場合は煮汁を捨てることでも、水用性シュウ酸塩の摂取量を抑えられますが、カルシウム摂取量を増やすと、水溶性シュウ酸塩を体内から排出しやすくなります。
シュウ酸塩を多く含む植物を摂取し、異変を感じた場合は、牛乳か水で口の中をよくすすぎ、牛乳か水を成人で120ml~240ml摂取、幼児で120ml以下を摂取し受診、シュウ酸塩を多く含む植物を大量に摂取した場合は、吐きだし、受診できるのが望ましいでしょう。
スターフルーツへのアレルギーにおいては、キウイ、パパイヤにプリックテストで陽性の方においてスターフルーツにも陽性反応を示した例もあります。
出展・参考:日本中毒情報センター シュウ酸塩(可溶性)を含む植物
Star fruit intoxication with acute kidney injury
スターフルーツによる口腔アレルギー症候群(OAS)の一例
緑豆はるさめ
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はるまま
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