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特発性の慢性蕁麻疹の治療薬として承認取得(ゾレア)

2017.03.30

投稿者
クミタス

難治性の気管支喘息の治療薬として使用されているゾレア®皮下注用75mg、150mg(オマリズマブ)において、既存治療で効果不十分の特発性の慢性蕁麻疹の治療薬として承認を取得したことを2017年3月24日に公表しています。

https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20170324
https://www.pmda.go.jp/drugs/2017/P20170316002/300242000_22300AMX01262000_A100_1.pdf

特発性の慢性蕁麻疹とは

直接的原因なく自発的にそう痒と膨疹が毎日のように発現し、1か月以上続くものは特発性の慢性蕁麻疹とされ、血管性浮腫を併うことがあります。
原因は様々考えられていますが、関与する自己抗体に、抗FcεRI抗体、抗IgE抗体などが挙げられ、抗FcεRI抗体は慢性蕁麻疹患者さんの30~50%、抗IgE抗体は5~10%に見られるとも言われています。
ゾレアはヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体であり、IgEと高親和性受容体(FcεRI)の結合を阻害することで、好塩基球、マスト細胞(肥満細胞)等の炎症細胞の活性化を抑制し、そう痒・膨疹の発現を抑えることが期待されます。
費用、継続如何や長期でどうなのか、というところは検討事項になるところかと思いますが、選択肢の1つとなることは良いことでしょう。

また慢性蕁麻疹の他要因として、ヒト皮膚マスト細胞に発現しているMrgX2(Mas-related gene X2)受容体の関与可能性についての示唆もなされています。

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