Author クミタスさん
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2017.06.05
虫よけ剤にはディート(DEET N,N-Diethyl-meta-toluamide)が含有されるものもありますが、スプレータイプのディート含有虫よけ剤の使用部位に皮疹が出現することがあります。
日本の7歳女児の報告では、4か月前から塗布後に膨疹が見られており、虫よけ剤の各種成分を用いて皮膚パッチテストがおこなわれたところ、塗布後30分に膨疹が出現し、ディートが原因の接触蕁麻疹と診断されています。尚、気道や消化器における症状出現は見られてはいません。
当7歳女児においては乳児湿疹の既往、家族歴として母親にアトピー性皮膚炎があり、7歳女児の特異的IgE検査ではコナヒョウダニ、ハウスダスト、ネコ皮膚、スギ花粉に陽性反応が見られています。
症状出現のしやすい方の傾向有無などは不明ですが、日焼け止め(オキシベンゾン)と併用するとより浸透性が高くなるとの報告もあり、また昨今のデング熱、ジカ熱流行等も背景に2016年6月15日付で、ディートの含有濃度が30%まで(それまでは12%)の製品に対して医薬品製造販売承認の迅速審査が行われる方針が公表されています。
虫よけ剤を使用して繰り返し皮疹がある場合は受診のうえ、ディート等の成分に反応をしている場合がありますので、使用の際は有効成分の異なる虫よけ剤の使用検討もできると望ましいでしょう。
防除用医薬品及び防除用医薬部外品の製造販売承認申請に係る手続きについて
https://www.pref.okayama.jp/uploaded/attachment/210652.pdf
国内における副作用等の発生状況、安全性に関する国内外の研究報告等の状況
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0608-5h.pdf
出典・参考:虫よけ剤に含まれるディートによる接触蕁麻疹の1例
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