蕁麻疹には特発性の蕁麻疹、刺激誘発型の蕁麻疹であるアレルギー性の蕁麻疹、食物依存性運動誘発性アナフィラキシー、非アレルギー性の蕁麻疹、アスピリン蕁麻疹、物理性蕁麻疹、コリン性蕁麻疹、摂食蕁麻疹、そして血管性浮腫、蕁麻疹関連疾患である蕁麻疹様血管炎、色素性蕁麻疹、Schnizler症候群、クライオピリン関連周期熱等のタイプがあります。
中でも多く見られるのは直接的な原因・誘因がなく、自発的に膨疹が出現する特発性の蕁麻疹で、蕁麻疹の約7割を占め、即時的アレルギー反応による蕁麻疹は5%ほどとも見られています。
物理性蕁麻疹には機械性蕁麻疹、寒冷蕁麻疹、日光蕁麻疹、温熱蕁麻疹、遅延性圧蕁麻疹、水蕁麻疹、振動蕁麻疹が挙げられ、刺激により蕁麻疹が出現するため、まず刺激からの回避が望ましいところですが、回避が困難な場合もあり、治療が必要になることがあります。
複数の物理性蕁麻疹が出現するケースもあり、女性で15歳のころから日光曝露時と入浴時に膨疹が出現するようになり、光線照射試験にてUVAを作用波長とする日光蕁麻疹と診断され、温熱刺激試験でも膨疹が誘発され、温熱蕁麻疹の合併が確認された日光蕁麻疹と温熱蕁麻疹の両方の症状が出現した例もあります。
このケースでは、日光蕁麻疹に関しては抗ヒスタミン薬のロラタジン(クラリチン)内服とサンスクリーン外用、入浴などの温熱刺激に関しては15分以内のぬるめの温度のシャワー浴のみとすることで対応した結果、日常生活や比較的長時間の屋外での活動に関して日光曝露や温熱刺激からの症状の誘発は抑制できた、と報告しています。
日光蕁麻疹において、また温熱蕁麻疹においても抗ヒスタミン薬が有効となるとの報告もありますが、重症の場合は無効なことも少なくなく、重症例では高用量免疫グロブリン、シクロスポリン、オマリズマブなどを使用した免疫学的治療での報告もあります。
日光蕁麻疹以外に日光多形日光疹、薬剤性あるいは慢性光線性皮膚炎、種痘様水疱症、DNA(デオキシリボ核酸)修復異常(色素性乾皮症など)、ポルフィリン症などがあります。
薬剤を使用している際に露光部に限局して皮疹が生じる薬剤性光線過敏症があり、外用薬を塗布した後の紫外線(UVA)照射により皮膚炎が生じる光接触皮膚炎においては、物質に紫外線が当たり活性酸素が発生し組織や細胞障害をもたらす光毒性の型と、光抗原特異的な免疫反応機序により起こる光アレルギー性の型があると見られています。
薬の中でも光線過敏症を起こしやすいものがあり、特にケトプロフェン(オルジス、メナミン)、ピロキシカム(パキソ、フェルデン)などでは比較的発症報告が見られています。
皮膚バリア機能障害のある方、接触皮膚炎の既往のある方は発症する可能性があるとも見られていますが、薬剤を使用中に紫外線曝露し、蕁麻疹、水疱、紅斑、丘疹といった皮膚症状がある場合は、原因物質の摂取を避け日光遮断をおこない受診しましょう。
出典・参考:日光蕁麻疹と温熱蕁麻疹を合併した1例
蕁麻疹診療ガイドライン
重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤による接触皮膚炎
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