調味料や液だれの漏れ、料理の汁のこぼれなどは冷蔵庫内に臭いの原因になり、肉、魚介類以外にも、大腸菌、サルモネラで汚染された土や水が付着した野菜を冷蔵庫内に持ち込んでいる場合もあります。
低温環境下でも増殖する細菌
冷蔵庫内の温度でも発育、増殖する食中毒原因菌としては以下等が挙げられます。
・リステリア・モノサイトゲネス
ナチュラルチーズなどの乳製品、生ハムなどの食肉加工品、スモークサーモンなどの魚介類加工品、コールスローなどのサラダなどが汚染食品となっています。加熱により死滅しますが、ー0.4℃~、12%食塩濃度下でも増殖します。
アメリカでは食物由来感染症での死亡者数の10%を占めており、日本でも実際には相当数発症例はあるとも見られています。悪寒、高熱、筋肉痛などインフルエンザと似た症状が出現し、重症化すると敗血症、髄膜炎に至る場合もあります。妊娠中の女性においては流産、早産、死産の例もありますので、日本でも妊娠中の女性、胎児・新生児、免疫機能が低下している方など、発症・重症リスクの高い方においてはより注意が必要です。
・エロモナス・ハイドロフィラ、エロモナス・ソブリア
淡水魚の腸内に常在していることの多い菌でもありますが、水槽内、河川や湖などの淡水域、沿岸海水域で汚染された牡蠣、水産食品、飲料水、家畜から見つかることがあり、皮膚の傷口からの感染例もあります。-2℃~発育し、4~7℃でも増殖します。
比較的軽度の胃腸症状で軽快することも多いですが、短期で敗血症に至ることもあります。
・エルシニア・エンテロコリチカ
豚、犬、猫などの糞などにより汚染された食肉(特に豚肉)、水などが原因となり食中毒をおこすことがあります。0~4℃でも発育できる低温細菌であるため、冷蔵庫内の食品中でも増殖します。
食中毒で重症となる場合
腹痛、下痢、嘔吐を繰り返すうちに症状が落ち着くことも多いのですが、腹痛、下痢、嘔吐の症状が出現するようになってそれほど時間経過をしていないうちにも(リステリア食中毒において下痢症状が見られない場合もあります)、食中毒から敗血症、細菌性髄膜炎へと進行、発症する場合もあります。以下等の症状等がある場合は、受診できるのが望ましいでしょう。
・強い寒気
・ふるえ
・体温が38℃以上、もしくは35℃以下
・心拍数および呼吸数の増加
・寝ても寝ても眠い、だるい
・意識がもうろうとしている、脱力、ぐったりしている
・激しい頭痛
・腹痛、嘔吐、下痢以外の症状、腹痛、嘔吐、下痢または便秘が続く場合など
サルモネラ、カンピロバクター、稀に腸炎ビブリオ、リステリア、ウェルシュ菌食中毒等でも敗血症に至る場合があります。
参考:食品健康影響評価のためのリスクプロファイル~非加熱喫食調理済み食品(Ready-to-eat 食品)におけるリステリア・モノサイトゲネス~(改訂版)
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