1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

喫煙、電子タバコと急性肺障害

2021.06.29

投稿者
クミタス

喫煙による急性好酸球性肺炎発症については、以下でも掲載していますが
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1569
喫煙による発症が考えられる場合、喫煙の再開、たばこの銘柄変更、喫煙量増加などが機となる可能性も考えられています。
電子タバコ使用歴があり、紙巻きたばこに変更した方での急性好酸球性肺炎発症例もありましたので、記したいと思います。

29歳女性。それまで電子タバコを使用しており、数週間前に紙巻きたばこの喫煙に変更したが、数日前から増悪する咳、呼吸困難があり精査目的で入院。胸部CTでは両肺に小葉間隔壁の肥厚を伴うすりガラス影が認められ、気管支鏡検査では、気管支肺胞洗浄液中の好酸球数増加がみられ、急性好酸球性肺炎と診断された(出典・参照:電子たばこから紙巻きたばこに変更後に発症した急性好酸球性肺炎の一例)。

電子タバコを使用している方においては、急性肺障害(EVALI)を発症する場合があり、症状出現の90日以内に電子タバコを使用しており、胸部X線検査でびまん性の肺野透過性低下または胸部CTで両側肺野にすりガラス状陰影が認められ、呼吸器感染症を示唆する所見がない場合に急性肺障害(EVALI)と診断されています。
電子タバコの蒸気中の化学物質を吸入するなどにより引き起こされる可能性があり、米国CDCの調査では電子タバコ使用者において、急性肺障害(EVALI)(急性好酸球性肺炎、びまん性肺胞障害、過敏性肺臓炎、巨細胞性間質性肺炎、リポイド肺炎など)の発症例が報告されています。
製品中の含有物質によっても影響に違いがある可能性がありますが、電子タバコ単体による影響、また切り替え・変更による影響について今後も情報をアップデートしていきたいと思います。

    {genreName}

      {topics}