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化粧品による接触皮膚炎のケースから

2024.10.14

投稿者
クミタス

3-グリセリルアスコルビン酸は、酸化防止、保水目的などで化粧水、美容液などに使用されることのある成分の1つですが、接触皮膚炎を生じる場合があります。
 
39歳女性。初診3か月前より, 顔面頸部に限局したそう痒を伴う紅斑が出現。抗ヒスタミン剤の内服やステロイド外用で加療するも再燃を繰り返した。香粧品による接触皮膚炎が疑われ、持参の香粧品でパッチテストを施行したところ、2製品で陽性となった。
精査の結果、3-グリセリルアスコルビン酸 (VC-3G)が72時間 ・1週間判定で+となり陽性と判定された。VC-3G は、アスコルビン酸のC-3位にグリセロール基を結合したアスコルビン酸誘導体である(出典・参照:荒川遥 高村直子 永山貴紗子 渡邉裕子 廣門未知子 山口由衣 横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学 横浜南共済病院皮膚科 美容液に含まれる3-グリセリルアスコルビン酸によるアレルギー性接触皮膚炎の1例)。
 
上記報告では、当該成分を含む香粧品の使用中止を指導することで再発予防が可能となった、と記載されています。3-グリセリルアスコルビン酸は複数製品に使用されていることがありますが、化粧品使用下で症状出現する場合、様々な含有成分が原因物質となり得る可能性があります。よろしければ以下もご参照ください。
化粧品による反応例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2656
エデト酸ナトリウムによるアナフィラキシー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4675
マスカラ、アイライナー使用により痒くなる場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3405
カルミン含有の化粧品による症状出現
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4645
ウコン含有製品による反応
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4225
アクリル酸エステルによる接触性皮膚炎~アクリル樹脂、レジン
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2806

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