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点滴作業と経皮感作

2024.12.23

投稿者
クミタス

業務上、物質に接触して皮膚に症状を生じることがあり
職業上で物質に接触して皮膚に症状を生じた場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3769
皮膚・粘膜経由での経皮感作からアレルギー症状を生じることがあります。

20歳代女性の看護師。就職後に初発、増悪した難治性の手湿疹で当科を受診していた。勤務中に素手でタゾバクタムピペラシリン水和物の点滴作業後、手のそう痒感、続いて蕁麻疹、咳嗽、腹痛、下痢と嘔気が出現し、アナフィラキシーと診断。薬剤アレルギーが疑われ、原因検索のため入院の上でタゾバクタムピペラシリン水和物のプリックテストが施行された。テスト開始5分後より顔面の紅潮・咳嗽・呼吸困難・腹痛が出現。アナフィラキシーと診断されアドレナリン投与が行われた。プリックテストの結果は (4+) 陽性であったため、今後好塩基球活性化試験が予定されている。手湿疹があり、点滴作業により経皮感作されたと想定された(出典・参照:吉岡友梨香 村田光麻 林秀樹 井上裕香子 鈴木玲奈 石原朋典 横山聡子 渡辺奈津 和田吉弘 永井諒 夏秋優 金澤伸雄 兵庫医科大学病院皮膚科 点滴作業による経皮感作が想定されたタゾバクタムによるアナフィラキシーの1例)。

上記は、手湿疹がある方が皮膚から輸液製剤の成分を吸収した後、全身症状を生じた可能性が考えられています。併せて以下もご覧ください。
魚、貝、甲殻類と接触し皮膚症状などが出現する場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3374
手湿疹と食物アレルギー発症
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2155
経皮感作と発症予防
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2796

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