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IgA血管炎について①

2021.07.06

投稿者
クミタス

IgA血管炎は、小児においては血管炎の中で最も発症頻度が多く、発症年齢は3~10歳、秋から冬での発症が多い傾向があります。
発症の背景として、溶連菌、マイコプラズマ、カンピロバクターなどの細菌、EBウイルス、水痘、アデノウイルス、サイトメガロウイルスなどのウイルス感染の関与、ほかに食物、薬剤、悪性腫瘍などが因子となる可能性があり、免疫学的な反応亢進により生じた IgA を主体とする免疫複合体が、全身の細小血管 に沈着することで発症するとも考えられています。

IgA血管炎の症状例(すべての症状が出現するわけではありません)
・全身倦怠感や微熱
・下肢、臀部に下から上へほぼ左右対称にすこし盛り上った紫斑(紫斑は血管からの出血のため、紅斑と違い圧迫しても消えない特徴があります)などの皮膚症状
・足関節、膝関節などに痛み、腫脹などの関節症状
・嘔吐、下痢、腹痛、血便などの消化器症状
・尿蛋白検出、尿潜血、腎炎などの腎症状

成人でもIgA血管炎を発症することがあり、 急性膵炎やイレウスの合併例なども見られており、また高齢者の IgA 血管炎では小児よりも大型の紫斑、皮膚潰瘍や慢性腎不全を生じやすいとの示唆も見られています。
食物、薬剤などとの関連、合併例などについても今後追記していきたいと思います。

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