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2019.04.04
輸血によりアレルギー反応を示す場合があり、血小板の輸血においては、発熱や蕁麻疹、血圧低下、アナフィラキシーなどアレルギー反応等の副作用が0.1~15%の頻度で発生するとみられています。
副作用予防としては、洗浄血小板製剤の使用や抗アレルギー薬、ステロイド薬の予防投与などでの対策が挙げられ、1,889回の血小板輸血例を後方視的に解析したところ、輸血後6時間以内の副作用発症率は未投与群で9.0%、予防投与群で5.0%、予防投与群で有意に減少した(p=0.002)。予防投与で発症率が低下した副作用は発疹・搔痒感で、未投与群でそれぞれ6.0%、5.6%に対し、予防投与群ではともに2.0%であった(p<0.001)、との報告もあります。
輸血中のアレルギー反応において、軽症のアレルギー発症時の治療や、アナフィラキシー発症時の二次治療として抗ヒスタミン剤の内服や静脈注射は、搔痒感、紅潮、蕁麻疹などのアレルギー反応に伴う症状を軽減し得、中~重症のアレルギー反応に対する治療やアナフィラキシーの二次治療として、グルココルチコイド(ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロンなどの静脈注射、プレドニゾロン内服等)の使用は輸血ガイドラインで推奨されているとの記述があります。
輸血によるアレルギー反応においては、血小板輸血以外にも赤血球輸血などが原因となることがありますが、アナフィラキシーなどを繰り返す患者さんにおいては、洗浄血小板や赤血球洗浄が有用との示唆もあります。
血漿製剤、アルブミン・グロブリンなどの血液製剤、生物学的製剤によるアナフィラキシー発症も発生していますが、複数回投与後以外にも初回投与時での発症の場合もあります。発症のメカニズムについてはまだ明らかになっていない面もありますが、今後もまた情報を追加していきたいと思います。
出典・参照:科学的根拠に基づいた輸血有害事象対応ガイドライン
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