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同時に複数個所を刺されたことでアナフィラキシーに至った可能性が考えられたケース

2024.10.31

投稿者
クミタス

蚊に刺されると、蚊の唾液に含まれる血液凝固抑制成分などの複数の生体物質による直接的な作用や、唾液中のタンパク質によるアレルギー反応により、膨疹が出現した後にかゆみを伴う皮膚の硬化がみられます。
蚊に刺された後で
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4425
今回は、同時に複数個所を蚊に刺されたことでアナフィラキシーに至った可能性が考えられたケースについて掲載します。

アレルギー性鼻炎の既往はなく、食物アレルギーや気管支喘息、アトピー性皮膚炎の既往歴のある4歳女児。父は幼少期より蚊刺後局所が大きく腫脹あり、乳児期より蚊刺後の腫脹が大きく、拳大に腫脹することも多かったが、局所の腫脹以外は認めていなかった。1歳時、同時に2か所刺された数時間後に一過性の発熱が出現したが、他の全身症状や局所の水疱・潰瘍・ 壊死は認めなかった。4歳時、ほぼ同時に3か所を蚊に刺された 5〜10 分後、咽頭掻痒感、全身蕁麻疹、咳嗽、呼吸困難感、傾眠傾向が出現し、38度台の発熱を認めた。
1時間後、傾眠傾向は改善。1時間半後、咽頭掻痒感、咳嗽、呼吸困難感は改善。2時間後、病院に到着する頃には解熱し、全身蕁麻疹もほほ消失していた。局所の腫脹は数日で軽快し、水疱、潰瘍、壊死、色素沈着はいずれも認めなかった。後日精査目的に紹介受診。ヤブカ特異的IgEとEBウイルス各種抗体価はいずれも陰性であった(出典・参照:尾辻健太 仲西大輔 雨積涼子 比嘉千明 酒井一徳 沖縄協同病院小児科 同時複数個所の蚊刺によりアナフィラキシーを来たしたと考えられる蚊アレルギーの一例)。

複数回のハチ刺傷による症状出現に関しては以下をご覧ください。
ハチ刺傷経験と症状、特異的IgE抗体値の状況
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3752

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