加熱鶏卵が摂取可能となった場合に、マヨネーズはどの程度摂取可能になるのでしょうか?
鶏卵アレルギーを疑われ鶏卵除去を行っていた児のうち、加熱鶏卵1/2個の負荷試験が陰性で、その後加熱鶏卵1個を摂取可能となった症例に対し、全卵を使用したマヨネーズ10gの負荷試験を103人に実施し、そのうち経口免疫療法を施行した6人を除いた97人を解析対象としたところ、マヨネーズ負荷試験陽性は4人 (4%) で、誘発症状は皮膚・消化器症状が1人、皮膚症状のみが2人、消化器症状のみが1人で、いずれも軽微な症状でアナフィラキシーは認めなかった。鶏卵に対する即時症状の既往を認めた35人では負荷試験陽性は2人(6%) であり、加熱鶏卵1個が摂取可能になった症例においてマヨネーズ負荷試験の陽性率は低く、誘発症状も軽微であった(出典・参照:加熱鶏卵1個が摂取可能になった児に対する全卵マヨネーズ負荷試験)
同じマヨネーズ10gでの食物傾向負荷試験の報告では、
加熱鶏卵負荷試験で陰性を確認した39人にマヨネーズ10gの負荷試験をおこなったところ、陽性者は6人(15%。5.5歳±1.2)、陰性者は33人(5.8歳±2.7)であった。誘発症状は皮膚症状2人、消化器症状3人、粘膜症状1人で、アナフィラキシーは認められなかった。また、陽性者と陰性者で総IgE値や特異的IgE値などに有意差はなかった(出典・参照:当院におけるマヨネーズ負荷試験の検討 国立相模原病院小児科、国立相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部)。
卵白アレルギー児においては、
加熱卵白2g以上の摂取が可能となった卵白アレルギー児94人(男56人、女38人。月齢31.3±22.0か月、13~118か月)にマヨネーズ2gの負荷を行ったところ、12人が陽性、症状は口の周りの発赤であった(出典・参照:卵白アレルギー児に対するマヨネーズ負荷の検討)
さらに増量した場合の状況としては以下の報告もあります。
卵アレルギーの既往で除去をしてきたが、加熱卵や卵加工品が摂取可能となった23人(男13人、女10人。1歳7か月~7歳3か月)に、全卵マヨネーズを15g~30gで食物経口負荷試験をおこなったところ、負荷試験陽性1人(1歳11か月女児)で軽微な消化器症状を認め、22人で負荷試験陰性。摂取可能な加熱卵の量は1個相当14人、1/2~1個相当7人、1/4~1/2個相当2人で、陽性例と陰性例で検査値に違いはなかった(出典・参照:当院におけるマヨネーズ負荷試験の検討 東京ベイ・浦安市川医療センター 明海こどもクリニック)。
加熱鶏卵、加熱卵白の摂取可能な量や、家庭での加熱鶏卵、加熱卵白の摂取状況によっても、全卵マヨネーズの摂取可能程度が異なる可能性がありますが、加熱卵、加熱卵白が摂取可能である場合、全卵マヨネーズの摂取において症状出現する方も存在し、加熱卵1個が摂取可能な場合、マヨネーズ10g~30gなど一定量摂取可能な方も存在することが伺えます。
全卵マヨネーズの摂取可能量に影響する因子についてなどもまた掲載していきたいと思います。
シチューの王子さま 顆粒 アレルギー特定原材料等28品目不使用 2皿分×4袋入
33kcal/1皿分(ルウ7.5g)あたり
12502
ここなつ
顆粒が溶けやすくて使いや…