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タトゥーとアレルギー

2019.09.03

投稿者
クミタス

タトゥーの施術時に、施術者がゴム手袋を着用している場合、ラテックスアレルゲンに暴露し、ラテックスアレルギーを発症することがあります。
金属アレルギーの原因物質として陽性率の高い金属であるニッケルやクロムは、タトゥー針中にも含まれることが少なくなく、その場合施術を通してニッケルやクロムに暴露、感作するリスクがありますが、タトゥーの入った皮膚部位にニッケルやクロムが沈着する可能性もあります。
そしてタトゥーインクに二酸化チタンが含まれていると、さらに針が摩耗しニッケルやクロムなどの金属が皮膚に浸透するリスクが高くなる可能性も示唆なされています(出典・参照:Distribution of nickel and chromium containing particles from tattoo needle wear in humans and its possible impact on allergic reactions )

国内での例では、癌に対し切除施行中、突然の血圧低下、頻脈、顔面紅潮をきたし、アナフィラキシーショックが疑われ手術を中止。エピネフィリン投与などによりバイタル安定し改善した。術後検査でラテックスに対する特異的IgE抗体陽性であり、ラテックスフリー環境下で再手術を行い、問題なく手術を終了した方において、刺青の長期に渡る作成過程でラテックスアレルゲンに感作したことによる発症可能性が示唆されています(出典・参照:刺青時に感作したと思われたlatexによる術中アナフィラキシーショックの1例)。

暴露、感作の機会は様々存在し、施術はその可能性のうちの1つではありますが、ラテックスフリーの手袋での施術をおこなっているスタジオなどもあります。また新たな情報をアップデートしていきたいと思います。

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