1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

喘息における抗原感作

2020.01.03

投稿者
クミタス

喘息患者さんにおいては、ダニ抗原、花粉抗原、ペット抗原、アスペルギルス抗原、アルテルナリア抗原などの吸入抗原に感作していることがあります。
アスペルギルスもカビ(真菌)ですが、アルテルナリアは湿気を好む黒くスス状のカビ(真菌)で、シャワーカーテン、浴室、エアコン内部、布団、壁紙などに発生しやすい室内浮遊菌になります。
アルテルナリア抗原においては小児からの感作、症状誘発が見られ、アルテルナリア胞子の増加と喘息入院例の増加との関係が示唆されています。カビを吸入することで気道内で増殖しアレルギー性炎症を悪化させる可能性があり、アルテルナリア抗原感作は喘息大発作の因子の1つと考えられています。

ステロイドの副作用として、細菌、ウイルス、真菌などに感染しやすくなる面が挙げられますが、喘息患者さんにおいて、吸入ステロイド薬使用は真菌に感染しやすくなる要因の1つとなる可能性が示唆されています。
アスペルギルス抗原に感作している喘息患者さんにおいては、肺機能が低下し、喘息が重症傾向にあるとの示唆もありますが、真菌に感作している喘息患者さんにて、抗真菌薬の投与により喘息症状が改善する可能性が伺える報告も見られています。また今後も情報をアップデートしていきたいと思います。

    {genreName}

      {topics}