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2020.01.18
血管外に漏出した血漿成分は小さな膨疹を形成し、血管外に存在するマスト細胞(肥満細胞)を刺激して大量のヒスタミンを放出させ、蕁麻疹を形成します。I型アレルギー、繰り返しの摩擦、乾燥、温熱、寒冷、日光曝露などの物理的刺激、発汗刺激、感染、疲労、ストレスなどが関与することもありますが、原因不明であったり、複数の因子が背景にある場合もあります。
慢性蕁麻疹においては、数か月~数年に渡り症状出現する傾向があり、抗ヒスタミン薬の継続服用により、膨疹の出現、かゆみの増悪を抑制し、掻かない状態を長く維持し症状改善していくことが期待されますが、改善が見られない場合もあります。その場合の対応策に、抗ヒスタミン薬の増量、複数種類の抗ヒスタミン薬を使用などがありますが、H2拮抗薬、抗ロイコトリエン薬などが追加で使用されることもあります。
さらに、抗ヒスタミン薬、H2 受容体拮抗薬、抗ロイコトリエン薬、ジアフェニルスルホン、ステロイド、シクロスポリン等でも症状を抑制できない慢性蕁麻疹においては、ワルファリンが症状を抑制する可能性についての報告も見られています。
慢性蕁麻疹の増悪因子として知られるリポポリサッカライド等の微生物由来物質と、ヒスタミンが血管内皮細胞に作用すると、多くの組織因子が発現し、局所的な血液凝固反応を引き起こし、その過程で生じた活性化血液凝固因子により血管透過性が高まるとも考えられています。
ワルファリンは、血液を固まりにくくし、血栓ができるのを予防する目的で使用される血液凝固阻止薬として知られていますが、ワルファリンは血液凝固因子の1つであるトロンビンと、凝固カスケードタンパクの合成を抑制し、慢性蕁麻疹の症状を抑制する可能性が示唆されています。
6カ月前に血管性浮腫を伴う蕁麻疹を発症し、抗ヒスタミン薬、H2 受容体拮抗薬、抗ロイコトリエン薬、ジアフェニルスルホン、ステロイド、シクロスポリン等様々な治療を試していたけれど症状を完全に抑制できなかった国内の53歳女性において、ファモチジン、オロパタジン塩酸塩、シクロスポリンに加えてワルファリンを併用し、症状が再燃していない報告も見られています。
他剤についての報告なども今後掲載していきたいと思います。
出典・参照:ワルファリン併用により症状が消失した難治性慢性蕁麻疹の1例
タイナイ 米パン粉 120g
311kcal/100g当り
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Mayu Ishikawa
からっとした揚げ具合にな…