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室内の吸入性アレルゲン~チャタテムシ 4.13更新

2020.04.11

投稿者
クミタス

代表的な吸入アレルゲンとして
・ダニ
・真菌
・動物(イヌ、ネコ、ハムスター、鳥など)
・昆虫(ユスリカ、チャタテムシ(主にヒラタチャタテ)など)
・花粉(スギ、ヒノキ、ブタクサ、イネ科植物、ヨモギなど)
が挙げられますが、最近、喘息患者さんの新たな吸入性アレルゲンとしてヒラタチャタテ(Liposcelis bostrichophila)の Lip b1 が、Allergen Nomenclature Subcommittee に登録されました。ヒラタチャタテは体長 1~1.3mm の微小昆虫で、翅がなく、古い書籍や乾燥食品中に混入しているのを見かけた方もいらっしゃるかと思います。

チャタテムシは、日当たりの悪い部屋、畳の部屋、寝室、中でもコナヒョウヒダニが多い寝室、塵埃量が多い住宅で多い傾向があるとの調査結果も見られており、ヒラタチャタテ、コナヒョウヒダニ、アスペルギルス・コニカスは、住環境中で同時に繁殖していることも多く、居住者がこれらの生物アレルゲンに同時に暴露する可能性も考えられています。
その背景として、ヒラタチャタテは温度25〜29℃、湿度75%以上といった、カビが繁殖しやすい高温多湿環境下で繁殖しやすくなり、またヒラタチャタテは屋内のカビ類を摂食すると繁殖旺盛となることが挙げられます。
6月ごろから多く発生するようになりますが、ヒラタチャタテが摂食するとみられるカビ(アスペルギルス・コニカス、アスペルギル・ペニシリオイデスなど:本や紙の褐色斑点などの劣化の起因菌であるアスペルギルス・レストリクティ節に属します)の繁殖を抑えるためにも、換気に留意されるのが望ましいでしょう。

​チャタテムシと喘息
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2290

出典・参照:川上 裕司,橋本 一浩,福冨 友馬,谷口 正実,齋藤 明美,秋山 一男 東京都内の住宅におけるチャタテムシの分布およびアレルギーを起こす節足動物と真菌類の調査 日本家屋害虫学会
室内環境に発生する昆虫とカビとの関係 (株)エフシージー総合研究所暮らしの科学部 副部長、環境科学研究室 室長

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