地中海沿岸地域をはじめとしたオリーブ栽培地域・近辺では、オリーブ花粉症例が多く見られており、国内でも小豆島のオリーブ園従事者などでの症状出現報告もあります。オリーブの吸入アレルゲンとしては現在までに以下が報告されています。
オリーブの吸入性アレルゲン
・Ole e 1(16 kDa)
・Ole e 2(15 kDa)プロフィリン
・Ole e 3(9 kDa)ポルカルチン
・Ole e 4(32 kDa)
・Ole e 5(16 kDa)
・Ole e 6(10 kDa)
・Ole e 7(9.5 kDa)プロラミン
・Ole e 8(21 kDa)ポルカルチン様タンパク
・Ole e 9(46 kDa)
・Ole e 10(10.8 kDa)
・Ole e 11(37.4 kDa)
・Ole e 12(37 kDa)
・Ole e 13(23 kDa)
・Ole e 14(46.5 kDa)
・Ole e 15(19 kDa)
シラカンバ花粉アレルゲンの Bet v 2(プロフィリン)に陽性を示す方で、Ole e 2(プロフィリン)に陽性を示す方が見られています。
オリーブオイルによる接触皮膚炎
オリーブオイルを皮膚に塗布して皮膚炎を生じることがありますが、美容液として塗布したエキストラバージンオリーブオイルに接触皮膚炎を生じ、食用オリーブオイルを皮膚に塗布した際は接触皮膚炎を生じなかった例も見られています。
美容液として塗布したエキストラバージンオリーブオイルは、日本産オリーブオイルを収穫24時間以内に搾り、ろ過したもので精製処理を施しておらず、添加物も不使用のものでしたが、精製されていない分、オリーブ成分の濃度が高いことが起因している可能性が考えられます。上記例では73歳女性において顔面から頚部のみならず四肢、体幹へも紅斑が拡大していますが、エキストラバージンオリーブオイルなどを皮膚に塗布をして皮膚炎を生じる場合があることを踏まえておけると良いかもしれません。
出典・参照:美容液として塗布したオリーブオイルによる接触皮膚炎症候群の1例(横浜市立大学藤久病院皮膚科 渡邊友也、猪又直子、篠田純子、池澤善郎)
ベビーオイルの選択~皮膚バリア機能に与えるオイルの影響
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