アレルギー反応に伴い急性冠症候群が発生し、冠攣縮性狭心症や急性心筋梗塞などを発症することがあり、Kounis症候群（コーニス症候群）と称されています。アレルギー反応の原因となるものであればいずれもKounis症候群（コーニス症候群）を生じる可能性があると考えられており，薬剤、食物、金属、また虫や魚等に刺されたり咬まれた後に生じたアレルギーに伴い、Kounis症候群（コーニス症候群）を生じることがあります。
アナフィラキシーと急性冠症候群～Kounis症候群
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70代男性。来院3年前, 右冠動脈病変, 左前下行枝病変に対し経皮的冠動脈ステント留置を施行された。ムカデ咬症後, 全身の紅斑と掻痒及び呼吸困難感を自覚し救急搬送され、ムカデ咬症によるアナフィラキシーと診断された。アドレナリン投与後も呼吸困難感持続し, モニター心電図上 II 誘導でST上昇を認め、12誘導心電図で II，III，aVf のST上昇を認め急性冠症候群が疑われた。
緊急冠動脈造影直前に心停止となったが心肺蘇生術で心拍再開。冠動脈造影で右冠動脈の完全閉塞を認めた。以前に留置されたステント部に透亮像を認め，ステント留置処置を行った。本症例は虫咬症，アレルギー反応を契機にステント内血栓，いわゆるKounis症候群Type3を発症したと考えられた（出典・参照：野﨑哲   稲葉基高　ムカデ咬症後に発症したKounis症候群の 1 例）。

アニサキスによるアナフィラキシーショック後に急性心筋梗塞を発症した例は以下で掲載しております。よろしければご参照ください。
アニサキスによるアナフィラキシーショック後の急性冠症候群
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