1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

超音波検査用ジェル塗布後の皮膚炎~フェノキシエタノール

2020.12.09

投稿者
クミタス

フェノキシエタノールは、殺菌、防腐剤として香粧品などに使用されることのある成分の一つであり、エタノールという名称が含まれますが、グリコールエーテルの一種になります。
超音波検査時に検査部位に塗布するゼリー(ジェル)にもフェノキシエタノールが含まれる製品がありますが、フェノキシエタノール含有ゼリー(ジェル)の塗布後に皮膚炎を生じることがあります。

超音波検査開始5分後から、超音波検査用ゼリー(ジェル)の塗付部位に膨疹が生じ、全身症状は伴わず短期間の加療にて軽快。後日ゼリー(ジェル)の成分別外用試験の結果、防腐剤であるフェノキシエタノールに陽性となった(出典・陽性:河瀬ゆり子、松本誉史、李哲雄、山口正雄 東芝病院皮膚科 循環器内科 帝京大学内科 超音波ゼリー内のフェノキシエタノールによる接触蕁麻疹の1例)。

接触性皮膚炎の原因物質は様々存在していますが、フェノキシエタノールは数多くの香粧品で使用されていることで、感作する機会の多い物質でもあります。フェノキシエタノールによる皮膚炎の報告例は多くはありませんが、超音波検査用ゼリー(ジェル)においても症状出現する可能性も視野に、違和感がある場合はその旨を伝えられると良いでしょう。

    {genreName}

      {topics}