雑穀の鳥餌をヒトが鼻や口から吸入することで、くしゃみや、鼻水、咳といった症状が出現することがあり、またその後、雑穀米を経口摂取した際にアナフィラキシーが出現する場合があります。
鳥餌とアレルギー
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今回は、オート麦にアレルギー症状を生じた方において、鳥の餌に含まれるオート麦が感作源として考えられたケースについて掲載します。
 
47歳男性。夕食にオートミール入りのお好み焼きを摂取したところ1時間後に眼瞼浮腫と呼吸困難感が出現し、安静にて1時間で軽快した。2日後に同じお好み焼きの摂取で再度同様の症状が生じた。特異的IgE はオートムギ class5, コムギclass3, オオムギ class3、ヤケヒョウダニ class3、ハウスダスト 1 class3だった。皮膚プリック試験ではオート麦強陽性、ダニ陽性、小麦陰性だった。好塩基球活性化試験ではオート麦陽性、小麦陰性だった。Pancake syndrome も鑑別に挙がったが、2回目の発作の3週間後にオートミールを除く同じ材料で作ったお好み焼きを摂取した際は無症状だったことから否定的と考え、オート麦アナフィラキシーと診断された。これまでオートミールを含むオート麦の摂取歴はほとんどなく、3年前から室内飼育している鳥の餌に含まれるオート麦が感作源として疑われた（出典・参照：高橋達郎 前澤裕子 岩田有史 菊地諒 富川敦子 伊藤崇 影山貴弘 目黒和行 岩本太郎 田中繁 須藤明 鈴木浩太郎 中島裕史 千葉大学医学部附属病院アレルギー・膠原病内科 ペットの鳥の餌による感作が疑われたオート麦アナフィラキシーの一例）。

ウサギやモルモット、デグー、ハムスターなどへの給餌の際にチモシー（オオアワガエリ）粉末を吸入したり接触することで、チモシー（オオアワガエリ）のアレルゲンに反応し、目のかゆみ、涙流、顔面の浮腫、鼻水や鼻閉、くしゃみ、咳、ぜんそく様症状、喘鳴を伴う呼吸困難、蕁麻疹などの症状が出現する場合もあります。今後も餌とアレルギーの事例について掲載したいと思います。