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血液透析とアナフィラキシー

2021.03.09

投稿者
クミタス

血液透析患者さんにおいては、透析膜や抗凝固薬、透析液などが原因となるアナフィラキシーを生じることがあります。
透析膜はポリスルフォン膜、酢酸含有重炭酸透析液、抗凝固薬としては術後や出血助長の懸念のある透析患者の抗凝固薬として使用される蛋白分解酵素阻害薬のメシル酸ナファモスタット(nafamostat mesilate;NM)が原因と考えられるアナフィラキシーの報告例も見られています。
症状としては発熱、全身紅斑、結膜の充血、搔痒、下痢, 末梢血の好酸球増多、血圧低下、吐き気、失神、呼吸不全などが挙げられ、複数回同じ透析膜や抗凝固薬、透析液を用いた透析が安全に施行できている状況でも、症状出現することがあります。
原因となった透析膜や抗凝固薬、透析液を変更することで症状出現回避が可能な場合もあります。ほかにも血液透析回路中のポリ塩化ビニル製剤(PVC)に含まれる可塑剤のフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)によるアナフィラキシーと考えられる例なども見られています。また情報追記していきたいと思います。

アナフィラキシーと急性冠症候群
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2848

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