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網膜剥離について

2021.03.15

投稿者
クミタス

慢性的なかゆさから眼や眼の周囲を繰り返しこすったり、たたいたりすることが原因の1つとなり、網膜剥離をおこすことがあります。
アトピー性皮膚炎に合併するアトピー網膜剥離の約70%は15~25歳にみられ、その40%が両眼におこるとみられています。アトピー網膜剥離は周辺網膜だけが剥離していることも多く、初期症状を自覚しにくい場合があります。また白内障を合併しているなどで眼底検査がしにくい場合は、網膜剥離の診断が遅れることもあり、大きな網膜裂孔(亀裂)を生じると急速に進行することもあります。

顔のアトピー性皮膚炎以外にもアレルギー性鼻炎が背景にあり、鼻根部を繰り返し殴打していた中で、白内障、網膜剥離を生じる場合もあります。
21歳女性の例では、中学生のころからアレルギー性鼻炎による掻痒感のため鼻根部を繰り返し強く殴打するようになり、網膜剥離、白内障発症。セレスタミン投与から2週後には殴打しないようになり、眼科手術がおこなわれています。
就寝中に無意識にこすったり、たたいたりすることがありますが、眼だけでなく鼻周辺の繰り返しの殴打が起因する可能性もあります。

網膜剥離の症状例として、視野に浮遊物の影が移動するように見える飛蚊症、眼を動かした際に視野の周辺に一瞬~数秒間、光が走るように感じる光視症、視野全体が暗くなったように感じたり、ものがゆがんで見えたり、見える範囲が狭く感じるなどが現れることがあります。
繰り返し顔をこすったり、たたいたりすることはできるだけ抑えられるようにし、何か異変を感じた場合は、早めに受診できるのが望ましいでしょう。

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