ウコンによる反応については、以下でも掲載していますが、アキウコンの製品には鉄を多く含有するものもあり、不純物が含まれていたり低品質な商品などにおいては、高濃度に長期で含有成分を摂取することで肝障害、固定薬疹を生じる例もあります。
ウコンによる反応
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2616
今回はウコン含有製品による薬疹、接触皮膚炎についてお送りしたいと思います。
ウコン含有健康食品による薬疹と考えられた例
57歳男性。左側腹部から始まり躯幹四肢に拡大するそう痒を伴う小水疱、紅斑を認め、病理組織所見では表皮の海綿状態、基底層の液状変性や真皮内の単核球、好酸球浸潤を認め多形滲出性紅斑様であった。ステロイド内服を開始したところ皮疹は軽快。約2年前より健康食品としてウコンを内服しており、後日施行したウコンのパッチテストでも陽性を示し,ウコンによる多形滲出性紅斑様薬疹と診断された(出典・参照:伊藤 絵里子, 市川 竜太郎, 寺尾 浩, 桐生 美麿, ウコンによる薬疹の1例, 西日本皮膚科, 2006, 68 巻, 5 号, p. 519-522, 公開日 2006/11/09)。
ウコン含有化粧品による接触皮膚炎と考えられた例
52歳女性。初診の1年前から顔面に瘙痒を伴う紅斑が出現し,増悪寛解を繰り返していた。皮膚科で化粧品のパッチテストを実施し、美白美容液で陽性。美白美容液の成分パッチテストを施行したところ、ウコンで陽性を示し、ウコンによる接触皮膚炎と診断された(出典・参照:布井春佳 関東裕美 伊藤崇 鷲崎久美子 竹内常道 石河晃 東邦大学医学部皮膚科学講座(大森) 川崎幸クリニック ウコン含有化粧品による接触皮膚炎の1例)。
ウコン製品が原因と思われる薬物性肝障害例、ウコン含有漢方外用薬による接触皮膚炎の報告もありますが、食品(健康食品、サプリメント含む)や化粧品にも使用されており、出現した症状の原因物質となっている場合もあります。健康食品・サプリメントとして高濃度、多量長期摂取になっている場合は、健康被害のリスクが高くなり得ます。症状出現した際は、健康目的で使用していても原因物質となっている可能性を想定きると良いかもしれません。
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