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ニンニクのアレルゲンについて

2024.10.12

投稿者
クミタス

ニンニクに含まれる成分の1つアリインと、含まれる酵素のアリナーゼが反応し生成される硫黄化合物のアリシンにより、胃粘膜を刺激したり損傷したり、腸内環境が悪化し、腹痛や下痢などの症状が出現することがあり、またニンニクによるアレルギーの場合もあります。
ニンニクによるアレルギーの例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4500
今回は、ニンニクのアレルゲンについて掲載します。

1歳2か月女児(既往歴:鶏卵アレルギー)。1歳1か月時、レトルトシチューにチューブニンニクを混ぜて電子レンジで数十秒加熱したものを摂取したところ、30分後より全身蕁麻疹出現し、救急外来を受診。アナフィラキシーの診断でアドレナリン筋注による治療を受けた。後日、精査加療目的に当院紹介となり、検査をしたところ、血液検査: IgE 166、ニンニク 10.3Ua/ml、プリックプリックテスト (膨疹径mm): 陰性コントロール 0x0、陽性コントロール6×4、生ニンニク : 4×4、10分加熱ニンニク 1×1. ウエスタンブロットにより50kda 付近にバンドを確認し、タンパク質 (Alliin lyase 1, Alliin lyase 2) を同定し、リコンビナントタンパクを作成し、患者血清に対する反応性を確認した(出典・参照:森田慶紀 土屋夏鈴 曽川一幸 イムス記念病院 麻布大学生命環境科学部生化学研究室)。
上記報告ではニンニクアレルギーの原因蛋白ととして、加熱により変性するタンパク質の存在が示唆されています。また今後もニンニクによる症状出現、アレルゲンの特徴について掲載したいと思います。

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