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好酸球性胃腸炎と自己免疫疾患

2021.11.25

投稿者
クミタス

好酸球性胃腸炎を発症する方においては、食物アレルギーや喘息などのアレルギー歴がある方も少なくないところで、自己免疫疾患の関与可能性が示唆されています。今回は、自己免疫疾患の1つであるシェーグレン症候群と診断されていた方で、好酸球性胃腸炎を発症した方に関して掲載したいと思います。

既往歴として小児期にアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎・結膜炎、ハウスダストアレルギー、20年以上前にシェーグレン症候群と診断された67歳女性。
卵摂取後に腹痛、下痢と数Kgの体重減少があり受診。内視鏡検査から好酸球性胃腸炎が疑われた。その後特異的IgE抗体検査を実施したところ、卵、小麦がクラス2、通院するようになっての血液検査で好酸球1400/μlと増多を認めた。
小麦および乳製品摂取後にも下痢が出現するようになり、好酸球数も2800/μlまで増加し、卵、小麦、乳製品の摂取は完全に中止、H1受容体拮抗薬のみで経過観察となり、腹痛、下痢とも改善し、好酸球数は減少に転じた。H1受容体拮抗薬を中止した後も、アレルゲン回避のみで症状の再燃は認められていない(出典・参照:島田達哉 泉啓介 小西美沙子 羽磨智史 秋山光浩 大島久二 岡野裕 国立病院機構東京医療センターリウマチ膠原病内科 慶応義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科 シェーグレン症候群に合併した好酸球性胃腸炎がアレルゲン回避で改善した1例)。

上記は卵摂取を機に好酸球性胃腸炎の症状が見られるようになった例でもあります。好酸球性胃腸炎に関しては以下でも掲載しておりますが、今後も自己免疫疾患の関与可能性含め情報をアップデートしていきたいと思います。

好酸球性胃腸炎
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4147
重症度に差がみられる好酸球性胃腸炎(EGE)と抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3773
好酸球性胃腸炎~経口免疫療法施行により判明したケース
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3787

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