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アニサキスによるアナフィラキシーショック後の急性冠症候群

2022.03.16

投稿者
クミタス

アレルギー反応に伴い、冠攣縮性狭心症や急性心筋梗塞などを発症することがあり、アレルギー反応に伴って急性冠症候群が発生する病態は、Kounis症候群(コーニス症候群)と称されています。
今回はアニサキスによるアナフィラキシーショック後に急性心筋梗塞を発症した例をご紹介したと思います。

朝食にサンマの刺身を摂取したところ、3時間後に口腔内の痒みと口唇の腫脹を自覚した。次第に全身の紅斑、膨疹が出現し、呼吸困難、意識障害を伴うため他院に救急搬送された。アナフィラキシーショックとして加療され症状は軽快したが、続いて胸痛が出現し、胸部誘導でST上昇をきたすようになった。ヘパリンナトリウムとモルヒネ塩酸塩の投与を受けて症状は一時的に消失するも、約4時間後に再び胸痛をきたし、心電図変化を伴うため、急性心筋梗塞の診断で当院へ転院搬送された(出典・参照:澤幡望 遠藤瑠璃子 樋口基明 千葉義郎 神﨑美玲 水戸済生会総合病院皮膚科、循環器内科 アニサキスによるアナフィラキシーショック後に急性心筋梗塞を発症したKounis症候群Ⅱ型の1例)。

医薬品アレルギー、食物アレルギー、金属アレルギー、虫や魚等の刺傷や咬傷など、アレルギー反応の原因となるものであればいずれも、Kounis症候群(コーニス症候群)を発生する可能性があるとみられています。アレルギー反応に伴う急性冠動症候群については以下でも掲載しております。宜しければご参照ください。
アナフィラキシーと急性冠症候群~Kounis症候群
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2848
アレルギーと心因反応、迷走神経反射
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2828

アニサキスの寄生可能性が比較的低い魚については、以下をご参照ください。
アニサキスアレルギーを繰り返す場合
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3251

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