1. クミタス記事
  2. クミタス記事詳細

読み物

金属の溶出による食中毒

2021.12.17

投稿者
クミタス

やかんや水筒に乳酸菌飲料やスポーツ飲料などの酸性の飲料を入れていて、金属が原因の中毒症状が出現する場合があります。
金属容器から金属が溶出したり、水道水由来の金属が原因となり、急性銅中毒では、金属味がする、吐き気、嘔吐、下痢などの症状を生じます。

事例
ステンレス製のやかんにイオンドリンク(pH約4)を入れていた大分県の事例
アルミニウム製のやかんに乳酸菌飲料(pH約3.5)を入れていた岡山県の事例
保温部に銅を含むステンレス製の水筒の内側に傷がついていた状態で、スポーツ飲料(pH約3.4)を入れていた東京都の事例

酸性飲料を入れていて、金属容器から銅が溶出したり、水道水中の微量の銅がステンレスに含まれる鉄と置換反応を起こして内壁に蓄積した後、銅が溶出することが原因と考えられ、酸性の飲料や食物は溶出しやすい面があります。
古いやかんにイオンドリンクを入れていて、20分後くらいには飲料が緑色がかった色に変色し、2時間後には青緑色になった実験結果も見られていますが、料理においても緑色に変色した場合は食べないようにし、やかんや水筒、鍋に傷があったり、メッキが剥げている状態で酸性の飲料や、食物、ドレッシングなどの調味料を入れておいておいたり、そのまま冷蔵庫に入れて保管するなどはしないようにするのが望ましいでしょう。

    {genreName}

      {topics}