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コチニール色素が使用されることのある食品とアレルギー

2022.08.29

投稿者
クミタス

コチニール色素によるアレルギーについては、いままでも掲載しておりますが
コチニール色素による男児でのアレルギー例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3737
今回はコチニール色素含有のチョコレートによるアレルギーの例を掲載します。

38歳女性。スペイン製チョコレート摂取後に眼周囲の瘙痒と腫脹が出現し、全身の蕁麻疹、嘔吐、下痢、呼吸困難を伴いアナフィラキシーと診断された。後日、精査目的で受診し、持参したスペイン製チョコレートにはコチニール色素が含有されており、プリックテストでコチニール色素抽出液が2+と陽性、不純蛋白を除いた精製品では陰性で、コチニール色素のアナフィラキシーと診断され、コチニール色素に含まれる不純蛋白が原因と推察された(出典・参照:髙橋沙希 山川有子 茂木いづみ 長島真由美 向所純子 池田信昭 横浜市立大学附属市民総合医療センター、山川皮ふ科 スペイン製チョコレート摂取後に生じたコチニール色素によるアナフィラキシーの1例)。

​コチニール色素が使用されることのある食品


赤色色素の1つであるコチニール色素が使用されることのある食品としては、以下などがあります。

・蒲鉾(紅)

・魚肉ソーセージ

・ウインナー、ソーセージ、チョリソー、ハム・ベーコン、ランチョンミート、焼豚

・コチニール色素を含むウインナー、ソーセージ、チョリソー、ハム・ベーコン、ランチョンミート、焼豚を使用した
ピザ、惣菜パン、フランクフルト、サンドウイッチ、ハムカツ、ポテトサラダ、サラダ、小籠包など

・一部の辛子明太子、明太子

・コチニール色素を含む辛子明太子、明太子を使用した
お茶漬けの素など

・桜でんぶ

・紅白もち(紅・ピンク色部)

・色串天、なると巻(紅・ピンク色部)

・パスタ料理
(一部のナポリタン、ペペロンチーノ、明太ソースなど)

・一部のスープ

・カラータピオカ(赤・ピンク色)

・トッピングシュガー(赤・ピンク色)

・和菓子
桜餅、さくら餡、紅白まんじゅう、あん、苺大福、大福、道明寺、三色団子、ういろう、ようかん、すあま(赤・ピンク色)など

・3色あられ、米菓(赤・ピンク色部)

・ゼリー
(ブラッドオレンジゼリー、さくらんぼゼリーなど)

・グミ、ゼリー菓子、キャンディ

・チョコレート、チョコ菓子
(一部のギフトチョコレート、ストロベリーチョコ大福餅など)

・ケーキ、ウエハース、マドレーヌ、ゴーフル、ビスケットなど
(桜色、いちご味などでの色付け)

・ジャム
(一部のマンゴージャムなど)

・かき氷シロップ(赤色)

赤色、ピンク色の着色に必ずコチニール色素が使用されているわけではありませんが、赤色、ピンク色部分が含まれる食品を摂食して症状出現した場合は、その食品の表示を記録しておけるのが望ましいでしょう。

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