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蕁麻疹が出現し食物アレルギーの再燃が疑われたが、別の疾患であった例

2022.12.08

投稿者
クミタス

咳、鼻水が出るようになりアレルギー性咳嗽として治療されていた成人女性にて、シェーグレン症候群であったことが判明した例について、以下で掲載をしておりますが、
アレルギー性の咳と思われていたがシェーグレン症候群であった例
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3802
今回は小児で、食物アレルギーの既往があり蕁麻疹が出現していて、食物アレルギーの再燃が疑われたが、シェーグレン症候群であった例を掲載します。

11歳女児。乳児期に鶏卵・小麦・乳アレルギーの既往あり、食事指導を行われていたが、4歳時にすべて除去解除となり終診となっていた。その後は食物アレルギーが疑われる症状はなく経過していたが,半年前より月数回の蕁麻疹を認めるようになった.半熟卵を摂取した日の夜に蕁麻疹が出現したため、食物アレルギーの再燃を心配して当科受診された。アレルギー検査では総IgE230、特異的IgEは卵白・卵黄・オボムコイドいずれも陰性、卵白・卵黄プリックテスト陰性。思春期女児の皮疹からは膠原病・リウマチ疾患が鑑別に挙がり、並行して実施したスクリーニング検査にてIgG3550、抗核抗体>1280倍と著増している事が判明した。自己抗体のスクリーニングでは抗 SS-A抗体・抗SS-B抗体陽性およびリウマチ因子陽性(低補体血症なし、抗ds-DNA抗体・抗Sm抗体・抗CCP抗体・抗Jo-1抗体は陰性)、外分泌腺評価のため実施した口唇小唾液腺生検・唾液分泌量測定・耳下腺 シアログラフィいずれも陽性の結果と合わせて、シェーグレン症候群と診断確定した。現在はドライマウスに対して人工唾液を使用しながら経過をみている(出典・参照:常念大輔 浅井康一 井澤和司 京都医療センター小児科 京都大学医学部附属病院小児科 食物アレルギー再燃を疑い受診され,シェーグレン症候群が判明した思春期女児例)。

上記は女性、女児での例ですが、アレルギー疾患においては、膠原病・リウマチ疾患との鑑別が必要になる場合があることを示唆しています。
他にも鑑別が必要な疾患に、食物不耐症、食中毒などが挙げられますが、よろしければ以下もご参照ください。
これは食物アレルギー?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2574

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