オリーブによるアレルギーにおいては、オリーブ花粉による吸入性アレルギー、オリーブオイル接触による皮膚症状出現について掲載しておりますが、
オリーブによる反応、アレルゲン
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3906　
他に、オリーブ果実摂食による食物アレルギーのケースもあります。
 
・オリーブオイルを摂食して症状出現していなかったが、オリーブ果実の摂食後に症状出現した例
19歳女性にて、塩水（水、塩、スパイス、ニンニク）に漬けたオリーブを食べた後、口腔のかゆみ、唇とまぶたの浮腫、全身性の蕁麻疹、呼吸困難、発汗、嘔吐、めまいを生じた。オリーブオイルでは症状出現はしていなかった。
生のオリーブ果実、塩水に漬けたオリーブ果実でのプリックテストでは、共に陽性で、膨疹大は生のオリーブ果実では9mm、塩水に漬けたオリーブ果実では8mmであり、オリーブオイルでの食物経口負荷試験では陰性であった。
 
・オリーブ花粉症と診断された後、オリーブ果実の摂食後に症状出現した例
28歳男性にて、オリーブ花粉症と診断されてから 3 年後にオリーブを摂食した後、口蓋のかゆみと全身性蕁麻疹を呈した 。オリーブ果実でのプリックテスト、prick to prickテストは陽性であった。
 
一方、オリーブ花粉に症状を自覚しておらず、オリーブオイルは摂食可能で、オリーブ果実に症状出現した例も見られています。関与するアレルゲンに関する示唆も見られていますが、他のケースなども追記していきたいと思います。

出典・参照：Prados-Castaño M1 , Reguero-Capilla M1 , Bartolomé B2 , Pastor-Vargas C3 , Ochando Díez-Canseco M1 , Quiralte J1  Allergens responsible of Olive fruit ingestion anaphylaxis
M Unsel, O Ardeniz, N Mete, R Ersoy, A Z Sin, O Gulbahar, A Kokuludag  Food allergy due to olive