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複数種の食物が原因であったケース〜​新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎

2024.05.15

投稿者
クミタス

新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎では、原因となる食物として牛乳や乳製品、牛乳由来ミルクが95%と最も多く、母乳が20%、米、大豆が10%、卵が数%などとの示唆がありますが、複数種の食物が原因となることもあります。
 
超低出生体重児の男児。生後 19日に血便を認め絶食で改善した。生後 4 か月に再び血便を認め、母の乳製品制限にて改善した。生後 10 か月のミルク経口負荷試験は 3 時間後陽性で除去継続、12か月にはお粥で下痢を認めた。18 か月にコメ、3 歳で牛乳の経口負荷試験で陰性を確認し解除した (出典・参照:清水真理子 島袋美起子 清水彰彦 山田佳之 群馬県立小児医療センターアレルギー感染免疫・呼吸器科 複数の食物を原因とした新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症の 1 例)

上記は乳と米が原因での食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)のケースになりますが、それぞれ異なる時期に陰性となり除去解除となっています。新生児~乳児における食物蛋白誘発胃腸炎では、反復する嘔吐、下痢、血便、体重増加不良が見られることが多く、10%の重症者では腸閉塞、腸破裂、低蛋白血症、発達遅滞、ショック(循環不全)などを合併することがあると示唆されています。以下も併せてご参照ください。
食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)の症状程度
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4695
食物蛋白誘発胃腸炎と皮膚症状
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4422

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