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GRP〜フルーツ、ナッツ

2025.12.09

投稿者
クミタス

果実、野菜に含まれるアレルゲンの1つであるGRP(Gibberellin-Regulated Protain ジベレリン制御タンパク)は加熱や消化に強い性質があり、GRPに反応する場合、全身症状を呈する可能性があります。
果実、野菜アレルゲンのGRPと食物依存性運動誘発アナフィラキシー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1525 
果実、野菜に含まれるアレルゲンの1つであるGRPの特徴
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3107 
 
梅における GRP 遺伝子の発現を RT-qPCRで追跡した。梅仁 (種子)、アーモンド、胡桃 GRP をモノクローナル抗体カラムにより純化し、アミノ酸配列を決定した。胡桃重症アレルギー患者血清の GRP 反応性を競合 ELISA により解析した。胡桃 GRP量をサンドイッチ ELISA で定量した。
GRP 遺伝子には従来のGRP-1以外にGRP-2 が存在する。梅果肉では GRP-1が、仁では GRP-2が発現されていた。梅仁、アーモンドに存在するのはGRP-2であり、胡桃GRPのアミノ酸配列は GRP-1、2どちらからも約70%の相同性であった。胡桃重症アレルギー患者血清が純化胡桃 GRP と反応した。
胡桃にはかなり多量 (約100μg/g) の GRP が存在していた(出典・参照:成田宏史 鈴木詩織 河合菜月 平川由紀 森本拓也 板井章浩 奥村宣明 岡本薫 森雄司 近藤康人 門間敬子 京都女子大学家政学部食物栄養学科 京都府立大学大学院生命環境科学研究科 大阪大学蛋白質研究所 藤田医科大学医学部小児科 種実アレルゲンとしての Gibberellin Regulated Protein(GRP))。
 
種実にはこれまで果物・野菜・花粉で報告されていたものとは異なるGRP が存在し、アレルゲンとなっている可能性があることを示唆しています。

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