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ユスリカについて

2015.06.27

投稿者
クミタス

ユスリカは見た目は蚊に似ていますが、ヒトを刺さず吸血性はなく、灯りの元や川や池に大量に集まって蚊柱となります。ユスリカには鱗粉はないとされていますが、死がいなどの成分を吸引することで気管支喘息症状やアレルギー性鼻炎を誘発することがあり、飛散するユスリカが眼や鼻や口に入り炎症をおこしたり、じんましんの要因となる場合があります。
ユスリカは昆虫綱ハエ目ユスリカ科に属し、日本にはセスジユスリカを代表に約1,000種ほど確認されており、未確認を含めると倍近く生息するのではと言われています。そしてセスジユスリカ、オオユスリカ、ミヤコムモンユスリカ、アカムシユスリカ間には共通抗原性があるとの報告があります。

ユスリカは4~5月、9月~11月に比較的発生しますが、4月~11月は飛来しているとも言われています。そしてユスリカは成虫としては1週間程度の寿命ですが、死がいは発生中の時期だけでなく存在し得ます。セスジユスリカは都市のいわゆるどぶ川や水たまり、公園の池や沼、汚れた水域に比較的生息し、オオユスリカ、アカムシユスリカは富栄養化した湖や河口などから大発生します。

ユスリカは電灯の元に集まり、そのまま電灯の近くにも死がいが溜まる傾向にあります。
喘息やアレルギー性鼻炎の症状のある方は、普段から蚊柱が立っている電灯の近くには長時間居続けないことも意識されると良いかと思います。
また、ユスリカが入りやすい住居の場合、昆虫類は白熱灯よりも蛍光灯や水銀灯などに誘引されやすいため、蛍光灯を使用されている場合、白熱灯照明使用を意識されるのも良いかと思います。
また喘息症状のある方は、照明器具の中の掃除の際には、死がいを飛び散らせないようにする、できるだけ吸引しないように心掛ける、触らないようにすることも望ましいです。

えび、かに、いかなど甲殻類や軟体動物の主要なアレルゲンの1つとされる、トロポミオシンは、ダニ、ゴキブリ、かたつむりに含まれるトロポミオシンと交差があるとされており、ユスリカとも交差反応がある可能性があるとの示唆もあります。
アトピー性疾患のない患児ではユスリカのRAST陽性率は8.1%程であるのに対し、喘息患児の44.0%においてユスリカにRAST陽性となったとの報告も見られています。
また、オオユスリカは世界共通種ですので、海外でも同様に留意ください。

台所、家の中ににひそむアレルゲン

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