ナッツによる食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)については、以下にも掲載しておりますが、
カシューナッツによる食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/1369
今回はクルミによる食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)のケースについて掲載します。
3歳時にクルミを食べた4時間後と、クッキーを食べた後に反復性嘔吐を経験した。ピーナッツ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツは少なくとも月に数回は問題なく食べていて、皮膚プリックテストでは、クルミ、ピーカンナッツ、ヘーゼルナッツ、ブラジルナッツの抽出物に反応はなかった。
6歳時にクルミ抽出物に対する皮膚プリックテストは陰性、クルミ特異的IgE値は0.35 kU/L未満、血清IgE値は58 µg/Lであった。
6歳〜12歳までの間、クルミを食べた後に4回ほど嘔吐を経験し、いずれも摂取後30分〜60分以内に発生した。
12歳時の検査では、クルミ、ピーカンナッツ、ヘーゼルナッツ、ブラジルナッツ、松の実に対する皮膚プリックテストは陰性。クルミの食物経口負荷試験では、1時間かけて徐々に摂取量を増やし、合計9gのクルミを摂取。摂取から2時間後、繰り返し嘔吐し始め、顔面蒼白、無気力さが見られた。皮膚や心肺機能の兆候や症状はなく、下痢もなく、頻脈以外のバイタルサインは安定していた。
上記は海外の報告ですが、今後も国内外でのケースについて掲載したいと思います。
大豆による食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3033
食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)の症状程度
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4695
出典・参照:A case report of acute food protein-induced enterocolitis syndrome to walnut
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