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アレルギー表示のかにの範囲 9.3更新

2018.09.02

投稿者
クミタス

アレルギー物質を含む食品における表示義務、推奨品目である計27品目において、それぞれの食品がどこまでの範囲を対象にしているか、今回はかにについての現行のアレルギー表示についてお送りします。
えびについては以下に掲載しています。
アレルギー表示の範囲~えび、いか
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2376

かにのアレルギー表示とアレルギーの状況


甲殻類(ヤドカリ、カメノテ、フジツボ、シャコ含む)、軟体動物、貝類に共通するアレルゲンとして、トロポミオシンが挙げられ、アミノ酸配列の相同性はエビ類同士で95%以上、エビーカニ間で85~95%、エビアレルギー患者さんの約65%でカニにアレルギー症状を経験しているとの報告もあります。
カニのアレルギーにおいては、雄のズワイガニを摂食してアレルギー症状が出現した方において、雄ズワイガニ、ケガニの筋肉でのスクラッチテストで陽性であったが、タラバガニの筋肉では陽性でなかった例も見られています。
カニの中でも、いばらがに類のタラバガニ、花咲ガニ、アブラガニは、生物学的にヤドカリやヤシガニの仲間になり、筋肉構造の違い、アレルギー反応性が異なる可能性、トロポミオシン以外のアレルゲンに反応している可能性も考えられます。
カニアレルギーの方の中でも、いばらがに類の“カニ”にアレルギー症状を示さない場合、またいばらがに類の“カニ”以外のかににアレルギー症状を示さない可能性もありますが、いばらがに類の“カニ”もアレルギー表示の「かに」の範囲に含まれ、サワガニなど淡水域のかにもアレルギー表示の「かに」に含まれます。

●アレルギー表示の「かに」の範囲
・いばらがに類:タラバガニ、花咲ガニ、アブラガニ
・くもがに類:ズワイガニ、タカアシガニ
・わたりがに類:ガザミ、イシガニ、ヒラツメガニ、その他のわたりがに類
・くりがに類:オオクリガニ(毛ガニ)、クリガニ
・その他のかに類

甲殻類にアレルギー症状ある場合において、すべての甲殻類にアレルギー症状が出現するとは限りませんが、現行の表示ルールとして御認識頂ければと思います。

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