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プロポリスによる症状出現

2015.08.07

投稿者
クミタス


オーストラリア、ニュージーランドでは、蜂花粉、ローヤルゼリーとともに、アレルゲンとして表示義務のあるプロポリス。プロポリスは日本でも、風邪予防にエキスを飲用したり、うがい薬、歯磨き粉、サプリメント商品、化粧品等が流通しています。またプロポリスはバイオリンなど楽器用のニスに使用されていることがあります。
プロポリスは蜂脂(はちやに)が主成分で、高濃度プロポリスを口に含んだ方は、やにを感じた方もいらっしゃると思いますが、高濃度のプロポリスは刺激が強いものです。

このプロポリスの刺激の強さから出現可能性のある症状として以下報告があります。
・口腔粘膜のびらんや痛み
・接触した皮膚の赤み、痒み
・胃痛

プロポリスによる接触性口内炎の 1 例 1999年
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjoms1967/45/8/45_8_524/_pdf

プロポリスによるアレルギー性症状


プロポリスによる症状として、報告が挙がっているものには以下が挙げられます。

●プロポリスを含む製品に接触した場合
アレルギー性接触性皮膚炎
・灼熱感、掻痒感のある発疹が手や手で触った部位に出現

●プロポリスを含む製品を飲食した場合
・発疹
・紅斑
・胃腸障害
・肝障害
一度発疹、肝障害で入院し退院後に再度プロポリスを摂取し汎発性血管内凝固症候群(DIC)を発症したとの報告もあります

発疹は摂取後の12時間後あたりから皮膚のかゆみ、赤み、腫れ、水疱出現したとの報告もあります。

プロポリスによるアレルギー性症状の報告一例:
プロポリスによるアレルギー性接触皮膚炎
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishinihonhifu/58/1/58_1_6/_article/-char/ja/

Lieberman HD, et al. Allergic contact dermatitis to propolis in a violin maker. J Am Acad Dermatol. 46: S30-31, 2002

A case of allergic contact dermatitis caused by propolis-enriched honey.
Matos D, Serrano P, Menezes Brandao F.
Contact Dermatitis. 2015 Jan;72(1):59-60.

ローヤルゼリー入りクラッシュゼリー状サプリメントの摂取後に生じたアナフィラキシーの 1 例 2011年
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsma/71/4/71_4_416/_pdf

プロポリスエキスの内容物


プロポリスエキスの内容物は産地によっても異なりますが以下が大体の目安になります。
構成比
樹脂50~55%
ロウ25~30%
精油8~10%
花粉5~10%
脂肪酸
有機酸
アミノ酸
抽出アルコール(エチルアルコール)

含有成分
ピノセンブリン
クリシン
カランギン
ケルセチン
p-クマル酸ベンジルエステル
3-アセチルピノバクシン
カフェイン酸エステル
カフェイン酸
桂皮酸
フェノール酸(カフェ酸、クマール酸)

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