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いちごによるアレルギー

2017.12.17

投稿者
クミタス

いちごは、りんご、さくらんぼ、あんず、梨、桃などと同じくバラ科植物であり、シラカンバ、ハンノキ、オオバヤシャブシなどのカバノキ科植物花粉との交差反応性があることから、花粉関連食物アレルギー症候群(PFAS)である場合があり、口腔内を主とした口腔アレルギー症候群(OAS)の症状出現の可能性があります。バラ科植物にアレルギー反応を示す方において、豆乳にもアレルギー反応を示すことがあります。

いちごの主要アレルゲン


バラ科植物において、LTP、PR-10、プロフィリンが主要アレルゲンと見られており、いちごの主要アレルゲンとしては以下が挙げられます。
・LTP:Fra a 3
胃に存在する消化酵素のペプシンで分解されにくく、熱耐性があり、全身症状を伴う場合もあります。
・PR-10:Fra a 1
シラカバ花粉(Bet v1)と関連した花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)のアレルゲンと見られています。
・プロフィリン:Fra a 4
シラカバ花粉(Bet v2)と関連した花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)のアレルゲンと見られています。消化酵素で分解されやすいため顕著な胃腸症状は出にくい面があり、口腔を中心とした症状が見られます。

いちごの成熟度合、品種によっても抗原量などに違いがあるとも見られており、カバノキ科植物花粉にアレルギーのあるアトピー患者さん8名での好塩基球活性化試験の中央値は、白色品種のいちごで36〜84%、赤色品種のいちごは44〜76%との報告もあります。

アレルギー症状出現例から


上記などのいちご抗原へのアレルギーではなく、いちご味、ピンク色に着色された飲料や菓子、いちご味シロップ中に使用されたコチニール色素へのアレルギー反応を示す場合もあります。いちごを含有していない、いちご味、いちご色に着色された商品を摂取して何か症状のある場合は、色素が抗原となっている可能性もあることにご留意頂ければと思います。

イチゴの品種によってアレルゲン含有量に違いはあるか?
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2996

出典・参考:White-fruited strawberry genotypes are not per se hypoallergenic. ほか

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