キヌアはヒユ科アカザ亜科アカザ属に属し、ヒエ、アワ、キビなどと同じく雑穀に分類されます。キヌアは日本でもサラダや雑穀米、雑穀ミルク、一部のパン、カレー、スープ、醤油、ドレッシング、ハンバーグ、スナック菓子、パンケーキミックス、クッキーなどの焼菓子で使用されていたり、またキヌアパフがグラノーラやチョコレート、ふりかけなどで使用されている商品が流通しており、摂食機会があります。キヌアを摂食してアレルギー症状を生じることがあり、以下海外での報告例などもあります。


アレルギー例
・10歳女子において、蕁麻疹、顔面浮腫、鼻結膜炎、呼吸困難などアナフィラキシーを呈した
・12歳男子において倦怠感、蕁麻疹、呼吸困難、腹痛を伴う運動誘発性アナフィラキシーを呈した
・ 64 歳の成人において、失神、蕁麻疹、胸痛、震えを伴うアナフィラキシーを呈した
 
上記のキヌアに反応した方においては、そば、アマランサスにも反応を示した結果も見られ、キヌア、そば、アマランサスとの交差反応性に関する示唆も見られています。
今後も国内外のキヌアによるアレルギー例やアレルゲンの特徴、交差反応性について追記していきたいと思います。雑穀とアレルギーについては以下もよろしければご覧ください。

イネ科植物と食物アレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3328
ヒエと食物アレルギーから
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4304
鳥餌とアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2041

出典・参照：Catharina Chatain,Sandrine Jacquenet,Martine Pernollet,Marie-Thérèse Leccia Food anaphylaxis to quinoa ほか