クミンはカレーパウダーの主原料の1つであり、セリ科に分類されます。
セリ科に属するスパイス・野菜：フェンネル、コリアンダー、チャービル、ディル、ディルシード、セロリ、キャラウェイ、クミン、パセリ、アニス、アジョアン、みつば、にんじん、明日葉、三つ葉

カレーを摂食してアレルギー症状が出現した方の中で、クミンに陽性反応を示す場合もあります。
・症例1：カレー摂取後に全身性蕁麻疹が出現。メロン・スイカ・リンゴなどのOAS（口腔アレルギー症候群）も合併していた。
・症例2：カレー摂取直後の歩行中に全身性蕁麻疹・嘔吐などのアナフィラキシー症状を呈した。
両症例でカレーの成分や花粉類エキスを用いたプリックテスト及び特異的IgE 測定、免疫プロットを施行。
症例2ではカレー摂取と運動負荷、アスピリン負荷、アスピリン及び運動負荷による誘発試験を行ったところ、症例 2ではアスピリン及び運動負荷時のみ全身性蕁麻疹・口腔咽頭違和感が誘発された。
両症例でヨモギ、ブタクサ、シラカンバの特異的 Ig Eが陽性であり、症例1ではハンノキ・カモガヤの特異的 lgEも場性、両症例でカレーの成分によりプリックテストを行ったところセリ科のスパイスであるクミン、フェンネル、コリアンダーで陽性であった（出典・参照：吉岡詠理子 矢島智子 木嶋晶子 北場俊 室田浩之 谷守 井川健 片山一朗 大阪大学医学部皮膚科 スパイスアレルギーの2例）。
 
他にもひよこ豆、クミン、ニンニク、ゴマ、レモン、黒コショウをボール状にして植物性油で揚げたファラフェルの摂食後に、吐き気、息切れ、かゆみ、嘔吐などの症状が出現し、検査の結果クミンが原因と考えられた即時性アレルギーの例も見られています。

他のセリ科植物によるアレルギーに関しては以下もご参照ください。
スパイスによるアレルギー～セリ科植物
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3287
チャービルによる反応
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4696