Author クミタスさん
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2025.08.04
塗料、殺虫剤、ヘアスプレー、制汗消臭剤など、スプレー缶製品(エアゾール製品)の主な内容物は、目的成分とそれを溶かすための溶剤、噴射剤で、噴射剤として代表的なものはLPGとDME(ジメチルエーテル)であり、いずれも可燃性となっています。今回はトイレ消臭剤(LPG含有スプレー缶)への引火による全身熱傷のケースを掲載します。
自宅のトイレで本児が便臭を消そうと思い、スプレー缶タイプの消臭剤を噴霧した。消臭が不十分だったのでマッチに火をつけたところ、引火し全身(顔面,前頸部,両手背,両大腿)に熱傷を負った。直ちに近医皮膚科を受診し、顔面熱傷と嗄声を認めたため気道熱傷を疑われ二次医療機関に救急搬送された。
来院時のバイタルサインは心拍数118回/分、呼吸数18回/分、血圧140/92 mmHg、SpO2 98%(room air)、体温37.4℃。細胞外液の補液を開始し、嗄声と顔面熱傷があり気道熱傷が疑われ、気管挿管し緊急気管支鏡検査が行われたが、気道に明らかな熱傷は認めず顔面熱傷を含むI~II度の全身熱傷と診断された。熱傷範囲は、顔面(II度浅達性)7%、右手背・前腕背側(II度浅達性)2%、右大腿前面(II度浅達性)3%で、II度合計12%TBSAで、嗄声は残存し、遅れて上気道閉塞が起こる可能性があったため入院し集中治療室で呼吸循環状態の観察を行った。その後は一般病棟で連日熱傷の処置を継続し嗄声は自然に軽快し、上気道閉塞を疑う所見なく消失した.皮膚の上皮化は良好であり後日退院した。退院後はヘパリン類似物質ローションの塗布が行われ、小児科外来にて熱傷部位の上皮化を確認した。
消費者側の予防策として、
・火気のある場所の近くでは使用しない
・使用時や使用後は十分に換気を行う
・暖房器具の近くや直射日光が当たる場所など,高温になる場所にスプレー缶を置かない
・最後まで中身を出し切ってから廃棄する
などが挙げられています。以下も併せてご確認ください。
スプレー缶の事故に注意しましょう!
https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/anzen/kigaikiken/spray_can_aerosol_201910.html
No. 134 トイレ消臭剤(LPG含有スプレー缶)への引火による全身熱傷
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