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2016.02.16
最近も遅延型フードアレルギーについてお問い合わせをいただいたり、話題にされる方がいらっしゃいましたため、ここで改めまして遅延型アレルギーについて記させて頂きます。
遅延型フードアレルギーとは、食品摂取後に12時間以降など遅延してアレルギー症状が出現するとされていますが、食物アレルギーにおける遅延型フードアレルギーの検査につきましては、現時点では日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、欧米の関連学会におきましても科学的に根拠がないものであり、IgG検査でのアレルギー判定、診療、および食事制限は適切でないとしています。
理由としてIgG検査での精度・実績への懸念(IgG検査で抗体レベルが高い人を実際には食物アレルギーと確定できない)、必要以上の除去により健康被害をおこす可能性等が挙げられています。
注意喚起の伝達活動
https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/300/219018.html
日本アレルギー学会による注意喚起
https://www.jsaweb.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=51
日本小児アレルギー学会による注意喚起
https://www.jspaci.jp/modules/membership/index.php?page=article&storyid=91
欧州アレルギー臨床免疫学会議(EAACI)
アレルギーぜん息&免疫学アメリカンアカデミー(AAAAI)、カナダアレルギー臨床免疫学会(CSACI)も支持
食品に特異的なIgG4検査は、診断的価値において科学的根拠が欠如しており、臨床症状に関係なくても陽性を示します。この検査により、多くの患者さんが確定診断なしに、不調は食物が原因と信じることは望ましくありません。
IgG4検査は、食物アレルギーや食物不耐症に無関係であると考えられ、繰り返し食品成分にさらされることで、免疫系が外来タンパク質として認識する生理学的な応答と言えます。患者さんからの訴えがあった場合も食物アレルギーの診断として使用すべき検査とは言えません。
Testing for IgG4 against foods is not recommended as a diagnostic tool: EAACI Task Force Report
Position Statement AAAAI support of the EAACI Position Paper on IgG4*
時間経過しアレルギー反応が起こる例としては、薬剤へのアレルギー反応、接触性皮膚炎、金属アレルギーが挙げられます。
また、少し時間を経てアレルギー反応を示すケースとして、納豆などの例があります。
特定の食物を摂取して数時間後に不調になることはあることで、ヒスタミンによるアレルギー様症状、炎症性腸疾患(クローン病、好酸球性胃腸炎など)、消化吸収不良による影響等も挙げられています。
場合によっては、日常的に摂取している特定の食物の消化吸収が良好でないことで不調があり、日常的に摂取している食物であるためIgG抗体が高レベルに反応した、しかしこれはアレルギー反応であるということではない、という可能性もあるかもしれません。その場合においては、胃腸を健全にしていくということや、疾患の場合には疾患への対処が長期的にも有効であるかもしれません。
医学の進歩とともに新たな見解等が今後なされる可能性はありますが、特定の食物を摂取して時間を経て不調がある場合、それがアレルギー反応であるかどうか気になる場合は、アレルギー専門医に相談されるのが良いかと思います。
ケンミン ビーフン 150g
345kcal/100g
34261
まや
おいしかったし、腹持ちも…