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ジビエを食べる際には

2016.08.10

投稿者
クミタス

ジビエは「狩猟の対象となり、食用とする野生の鳥獣、又はその肉」を指し、イノシシ肉、シカ肉、クマ肉、ウサギ肉、野生カモ肉などの食用機会が日本でも増えていますが、加熱が十分でない場合、食中毒、人獣共通感染症のリスクが高まります。
E型肝炎 
サルモネラ感染
腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生)感染症 
カンピロバクター感染
野兎病 
トリヒナ(旋毛虫)症 
エルシニア症(仮性結核菌)
ボツリヌス症 
オウム病 
結核
また、生息域によっては、基準値以上のセシウムが検出されるキノコや山菜を食べている鳥獣である可能性もあります。

日本国内での死亡例もありますが、肝炎発症による重症例は憶えておきたく、また妊娠中の加熱不十分の肉摂取により食中毒を起こした場合、重症化する可能性がある点も留意したいところです。

ジビエ肉においてもE型肝炎ウイルス抗体陽性でない、遺伝子検出がされない個体もありますが、肝臓(レバー)のみならず肉部分の血液内からE型肝炎ウイルスが検出される可能性もあります。
尚、A型肝炎ウイルスによる食中毒においてはA型肝炎ウイルスに汚染された水や汚染された水が付着した貝などの食品等が原因となり、予防のためには85℃1分以上加熱が望ましいとされています。

生態系バランスを保った状態でのジビエ商品化は獣害対策にもつながり得るところですが、新鮮な肉だからE型肝炎ウイルスを持つ個体ではなく感染リスクが低いといったことではありませんので、肉を生(に近い状態)で食べるということはリスクを伴うこととして、冷凍された後も同様に、バーベキュー時なども加熱を十分に、中心部の温度が75℃で1分間以上加熱して喫食することを心がけることが重要です。

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