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2025.01.27
近年増加傾向にある食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)においては、小児で卵黄が原因となるケースが比較的多い食物の1つに挙げられています。即時型アレルギーの発症予防として、食物の早期摂取が推奨されている面がありますが、今回は食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)発症者の卵黄の初回摂取時期に関する報告について掲載します。
2019年6月~2023年12月に卵黄の食物経口負荷試験で卵黄のFPIESと診断された患者を対象とし、嘔吐の既往が2回以上あっても食物経口負荷試験が陰性の者、卵黄初回摂取開始時期・初回発症時期が不明なものは除外した結果、食物経口負荷試験陽性となった37人中解析対象は30人、発症日齢中央値(IQR)は232 日(213-250)であった。初回摂取日齢中央値(IQR)は201日(182-215)で、生後4か月0人(0%)、生後5か月7人(23%)、生後6か月14人(47%)、生後7か月7人(23%)、生後8か月2人(7%)であり、生後9か月以降に卵黄摂取を開始した児はなかった。摂取開始から発症までの日数の中央値(IQR)は25日間((16-50)であった。29人(97%)で無症状摂取歴があり、無症状摂取回数の中央値(IQR)は3.0回(2.8-4.6)であった。
上記報告では食物経口負荷試験で確定診断した卵黄食物蛋白誘発胃腸炎児は,摂取開始時期が早く、遅くとも8か月までに摂取開始していたことから、早期摂取が食物蛋白誘発胃腸炎発症の要因の可能性を示唆しています。
今後も他の報告、示唆も掲載していきたいと思います。
出典・参照: 藤枝市立総合病院小児科,磐田市立総合病院小児科,中東遠総合医療センター小児科,浜松医科大学小児科学講座,浜松医療センター小児科,聖隷沼津病院小児科 伊藤裕,夏目統,早野聡,坂井聡,幸田昌樹,猿渡ちさと,犬塚祐介,加藤由希子,安岡竜平,田口智 卵黄の早期摂取はFPIESの原因となるか?
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