米による反応
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4276
では、米による食物アレルギー、食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)、食物蛋白誘発直腸大腸炎（FPIAP）、
米ぬかによるアレルギー
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3181
では、米ぬかで作られた漬物による食物アレルギーに関して、
職業上、米粉を吸入していた方による鼻炎のケース
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/4697
では、米粉を頻回に吸入していた方での鼻炎のケースについて掲載をしておりますが、今回は米が原因と考えられる食物依存性運動誘発アナフィラキシーのケースについて掲載します。

14歳女子。食物依存性運動誘発アナフィラキシー（FDEIA）が疑われるエピソードの既往が4回あったが、本人の判断で病院は受診していなかった。5回目の症状出現時に近医より食物依存性運動誘発アナフィラキシーを疑われ紹介受診。病歴聴取から各エピソードに米のみが共通して含まれており、米による食物依存性運動誘発アナフィラキシーが疑われ精査された。
皮膚プリックテストの結果は、ぬかや精白米などで陽性であり、精白米摂取後の運動負荷試験では、アナフィラキシー症状が誘発され、精白米による食物依存性運動誘発アナフィラキシーと診断された。イムノブロットでは、患者さんの血清中に14-16kDaの米ぬかタンパク質に反応する特異的IgE抗体の存在が確認された。イムノブロット阻害試験では、患者血清が反応した米ぬかのタンパク質が精白米や無洗米にも存在することが示唆され、本症例は無洗米や米粉においても食物依存性運動誘発アナフィラキシーを発症する可能性があるため，玄米や精白米と同様に除去指導が行われた（出典・参照：尾池直子, 岩脇由希子, 内藤宙大, 田上和憲, 中田如音, 松井照明, 高里良宏, 小林貴江, 和泉秀彦, 伊藤浩明　精白米による食物依存性運動誘発アナフィラキシーの1例）。

米、米ぬかによる症状出現においては、また他のケースも追記したいと思います。