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継続摂取の頻度の違いにより有効性への影響はあるか?(2017.6.4更新)

2017.05.25

投稿者
クミタス

緩徐法の経口免疫療法において、微量摂取を継続することになる場合、連日の定量摂食が困難になり中断となるケースもあります。できるだけ負担とならないよう継続できるのが望ましいところですが、継続摂取の頻度の違いにより有効性への影響はあるのでしょうか?

うどんの経口負荷試験にて陽性の小麦アレルギー児で、最終負荷量と最大誘発症状より乾麺重量で0.5~5gから摂食開始可能と判断された49名を対象に、
年齢を層別化して週6回以上摂食、週2回摂食の2群に無作為割付をし、
摂食頻度を守り経口免疫療法を継続できた各群16名を検討の対象として、6か月目の摂食可能量を評価したところ、
目標量(3歳以下:乾麺重量20g,4歳以上:乾麺50g)以上に摂食できた、または負荷試験陰性だった割合は両群ともに75%であり、小麦アレルギーの経口免疫療法での6か月後の目標到達率は、摂食頻度を週に2回まで減らした場合と毎日の摂食とでの比較では、摂食頻度による明らかな違いがみられなかったと報告しています。

摂取頻度を漸減して維持を続けることで運動を伴う日常生活が可能かを検討した別の報告では、2012年4月~2015年1月までに経口免疫療法にて目標量まで到達した後の維持期において、摂食頻度を毎日、1日おき、週2回と漸減し、3か月以上週2回の摂食をした後に運動負荷試験をおこなった64人において、週2回の摂食により重篤な症状はなく無理なく摂食ができており、運動負荷試験の陽性率は鶏卵(27人)で3.7%、牛乳(21人)で0%、小麦(16人)で25%であった、と示していますが、継続摂取の頻度の違いにより有効性へ影響があるか、についてまた他報告などもご紹介していきたいと思います。

出典・参考:
小麦アレルギー児に対する緩徐経口免疫療法における連日摂取法と週2回摂取法の有効性の比較 大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター小児科 2) 沖縄県立中部病院小児科 3) 大阪府立母子保健総合医療センター呼吸器・アレルギー科
食物アレルギーに対する経口免疫療法維持期の摂取頻度と運動負荷試験の有用性に関する検討 宮城県立こども病院アレルギー科

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