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血清TARC値の上昇と食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)

2025.01.28

投稿者
クミタス

血清TARC値はアトピー性皮膚炎の病勢を示す指標の1つで、血清TARC値が高値時には、アトピー性皮膚炎の重症度が高い傾向があります。また血清TARC値はアトピー性皮膚炎以外が原因でも上昇する場合があり、食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES) の方で上昇していることがあります。
血清TARC値の上昇~アトピー性皮膚炎以外が原因である可能性も
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/3404 
 
双胎第2子、3歳女児。1歳時にサケ、スズキを摂取した後2時間程度して嘔吐の反復があったが、元々軽度の発達障害があり偏食に伴う影響としてかかりつけ医で経過をみられていた.両親が魚アレルギーの可能性を心配し当院を受診した.魚関連の抗原特異的IgE抗体価はすべて陰性,皮膚プリックテストもすべて陰性であり即時型の食物アレルギーは否定的で,臨床経過から魚類による食物蛋白誘発胃腸症と診断した.魚類の摂取希望があり,希望のあった魚から負荷試験を実施した.タイ10gは2時間後から嘔吐を反復(翌朝TARC6484 pg/ml),サケ10 gは2時間後から悪心・反復嘔吐(翌朝TARC2363pg/ml),サバ5 g は陰性(TARC未測定)という結果であった.アトピー性皮膚炎はなく,平常時のTARCは606pg/mlであり,症状誘発時のTARC上昇を認めた(出典・参照:春日井悠,松崎寛司,高瀬章弘,岡部公樹,西間大祐,澤野 徹,沼田里奈,田場直彦,本村知華子,曳野俊治,小田嶋博独立行政法人国立病院機構福岡病院)。
 

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