Author クミタスさん
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2017.06.05
最近流行や感染情報が見られた感染症の中から、動向を交えお送りします。
2016年秋から増加し、2017年5月12日までに、死亡者25人(報道によると2017年5月16日付で26人となり、その後も増える可能性あり)を含む患者5,728人と報告されているルーマニアでの流行をはじめとして、ヨーロッパでの麻疹流行はまだ続いている状況でもあります。
麻疹予防にはワクチンが有効であり、予防効果を確実にするためには2回の予防接種が有効となりますが、麻しんに罹かったことがない方で麻しんの予防接種を受けたことがない方、1回しか予防接種をしていない方、予防接種を受けたかどうかがわからない方は、流行地域への渡航前に医師に相談ください。
麻疹について(ファクトシート)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/index.html
各国での状況
https://ecdc.europa.eu/en/news-events/epidemiological-update-measles-monitoring-european-outbreaks-14-july-2017
昨年から今年に妊婦さんでのオウム病発症、死亡が確認されていますが、トリが保有するクラミドフィラ・シッタシ(C. psittaci)はヒトにも感染してオウム病を引き起こします。
保菌オウムやインコ、ハト等が糞便や唾液中に菌を排出し、ヒトがほこりとともに吸入したり、口移しの餌やり等により感染すると、5~19日の潜伏期ののち、39℃以上の高熱や咳が出現し、気管支炎、肺炎などの呼吸器症状、頭痛、倦怠感、筋肉痛、関節痛、徐脈、肝障害などがみられ、2週間ほどの抗生物質投与がおこなわれますが、治療が遅れると髄膜炎、多臓器障害、ショック症状を起こし死亡することもあります。
年間発症例は20~50例前後程ですが、妊婦は重症化する傾向があり、成人での発症例が比較的多いものの胎児の死亡、流産、早産も報告されています。
ドバトの保菌率は20%程と感染源になり得ますが、感染源の60%がオウム、インコ類であり、そのうち約3分の1はセキセイインコと見られています。飼育鳥が死んだ場合は保菌疑いがあり、また、飼育鳥の体調が悪い場合に排菌している可能性もあります。ほかにウシ、ヒツジ、ヤギなどから検出されることがあります。
妊娠した女性は鳥や動物との口移しなどの濃厚な直接接触は控えるのが望ましく、上記症状を自覚した場合は速やかに受診のうえ接触有無も伝えるようにしましょう。
オウム病(psittacosis )とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/366-psittacosis-intro.html
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