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2017.11.14
重症牛乳アレルギーに対する急速経口免疫療法を受け、維持期に脱感作状態(原因食物を摂取し続けていれば症状が現れない状態)に到達していた、喘息を合併されているお子さまにおいて、自宅で維持量を摂取した後に、重篤な呼吸器症状を呈し低酸素脳症に至り、現在も低酸素性脳症の治療中であることが報告されております。
現在治療中のお子さま、またご家族さまには心からお見舞い申し上げます。
https://kcmc.kanagawa-pho.jp/patient/files/milk-allergy_detail.pdf
国内にて経口免疫療法に伴うアナフィラキシー出現例は今までにも確認されているものの、低酸素性脳症に至る等の重篤な例が明らかになった国内報告例が散見されることは多くはないところでもあります。しかしながら、アメリカでは2017年7月に、乳に食物アレルギーがあり喘息の既往のある3歳男児にて、Baked milk(乳を含む加熱調理食品)を用いた食物経口負荷試験においてアナフィラキシーショックが起こり、亡くなられた報告もなされています。
2016年アナフィラキシーによる致死状況
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2305
「重症牛乳アレルギー児(牛乳特異的IgE値85kUA/L以上)を対象とした検討では、入院管理下で実施した急速増量の期間には誘発症状を30人全員に認め、自宅でも57%の症例に認めており」(食物アレ ルギー診療ガイドライン 2016より。Specific oral tolerance induction in children with very severe cow's milk-induced reactions. 2008)、重症度が高い症例、アナフィラキシー既往例、特異的IgE高値例では特に慎重に実施する必要があるものでもあります。
「食物アレルギー診療ガイドライン 2016」にも記載されておりますが、経口免疫療法は、食物アレルギーの一般診療として推奨されていないものであり、不安定な重症喘息を合併する患者(1秒率が70%未満)さんには禁忌の療法でもあります(報告文中では低酸素性脳症に至ったお子さんは、経口免疫療法開始時に予防薬を強化したのみで、喘息のコントロールは良好であったと記されています)。
今後新たな情報や、他の重篤な報告等につきましても、公開情報は改めてご紹介していきたいと思います。
日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会にて実施の調査(全国の食物経口負荷試験実施施設(約 300施設)を対象)
1.食物アレルギー診療における重篤な事例の有無
①食物経口負荷試験、②食物経口負荷試験後の食事指導、③誤食
2.経口免疫療法での重篤な有害事象の有無
・挿管を必要とする呼吸管理、ICU 管理を必要とした事例
・低酸素脳症などの重篤な事例
日本小児アレルギー学会 食物アレルギー委員会(2017.11.14)
食物アレルギーの診療に関わるすべての医療関係者の皆様へ
https://www.jspaci.jp/modules/membership/index.php?page=article&storyid=220
続:調査結果概要に関しましては、以下で掲載しております。
重篤な事例の発生状況~先日の報告から
https://www.kumitasu.com/contents/hyoji/2419
ノンフライ&ベジ 有機らーめん 醤油味
303kcal/1食110g
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麺を油で揚げていないので…